【北欧便りvol.10 】大好きなおやつ! シナモンロール
北欧の国、ノルウェーはオスロから、大人世代に伝えたい暮らしのヒントをレポートする北欧便り。
第10回は北欧の人が大好きなおやつ、シナモンロール作りです。
日照時間が短く寒い冬は、パンやお菓子を焼いてほっこりとしたおうち時間を楽しみます。なかでもシナモンロールは定番中の定番! パンを焼くというと手間がかかるのではというイメージがありますが、ノルウェーではごくシンプルな方法とレシピで、素朴な味わいのシナモンロールを作ります。
ぜひ本場、北欧の味をお試しあれ!
カルダモンを効かせた素朴な味わい
シナモンロールは今では北欧で広く愛されているパンですが、もともとスウェーデンが発祥。国や地域によって形や味が微妙に異なります。ノルウェーのシナモンロールはカルダモンを効かせた香ばしさが特徴。おやつとして、朝食として、そしてちょっとしたおもてなしとしても人気のパンです。
今回は以前登場していただいたシーヴさんに、とっておきのレシピを紹介してもらいました。
寒くなってきたらパンやお菓子作りをしておうち時間を満喫するというシーヴさん。
シンプルで簡単、シナモンロール作り
【材料(16個分)】
①生地用
小麦粉 1kg
牛乳 500mL
砂糖 150g
塩 15g
カルダモン 15g(写真下)
大きめの卵1個(小さい卵なら2個)
新鮮なイースト 50g
冷えたバター 150g(角切りにしておく)
②フィリング用
柔らかくしたバター 125g
砂糖 125g
シナモンパウダー 大さじ2
カルダモンは欠かせないスパイス
【作り方】
1.①のバター以外の材料をボウルに入れてこねる。生地が柔らかくなり、ボウルの端から剥がれるまで、低速で約15分間こねる。小さく角切りにしたバターを加え、さらに5分間こねる。バターが生地によく練り込まれていることを確認して、ラップをかぶせて1.5時間おき、発酵させる。
2.小麦粉(分量外)をふった天板の上で、1の生地を約40×50cmの長方形に伸ばす。
3.生地に②のバターを塗り、その上に砂糖とシナモンを均等にふりかけて、手でこすってよくなじませる。
4.生地の長辺の1/3くらいを左右からそれぞれ中央に向かって折り、残りの部分を上に重ねて三つ折り状態にする。生地が柔らかいので破けがちではあるが、あまり気にせずに。
5.ローラーなどを使って約30×50cmのシート状に伸ばす。
6.生地を横に16等分に切る。16分の1をくるくるねじって(7の写真のように)渦巻き型に形成する。ねじってまるっとした形にして、端を中央に埋め込むように。細かいことはあまり気にしなくてOK!
7.ベーキングトレイ上で約1時間発酵させる。その後、ハケで溶き卵(分量外)を塗り、好みによって砂糖をまぶす。175度のオーブンで約20分焼く。
8.出来上がり! 焼きたてはふわふわでバター香るリッチなおいしさ!
ちょっとしたおもてなしにも
コーヒーとの相性も抜群のシナモンロール。ノルウェーではお友だちが遊びに来たときのおもてなしにも大活躍。
ノルウェーではシナモンロールのことを「カネルボッレ」とか「シリングスボッレ」などといいます。カネルはノルウェー語でシナモンのこと。昔、ノルウェーではパンは1シリングで買えたことから、シリングという価格がパンの名前についたとされています。各家庭それぞれに伝統レシピがあるようですが、カルダモンが効いたノルウェーのシナモンロールは癖になるおいしさ。16個作ったら冷凍して、別の日に温めていただくこともできます。この国民的おやつでホッと一息、お茶時間はいかがですか。
*写真、文/古澤恭子
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この記事を書いた人(写真・文)
古澤恭子
出版社で女性誌編集に携わった後、2010年北欧に移住。現在ノルウェー在住、執筆業を中心にメディアのコーディネーターとしても活動。
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