少額からでもできる!
はじめての株投資【基礎編】
インフレ、低金利が続く今、預貯金だけではお金は増えません。
そこで今回は株投資にチャレンジ!
初心者でも、リスクを抑えながら投資するコツをレクチャーします。
株のメリット、口座開設の手順
まずは株投資の流れを知ろう!
株投資とはどういうもの? どこで始める? など基本的な流れをレクチャーします。
窓口に行かなくてもネットで取引OK
「このところ値上げラッシュで家計の負担が増えた」と感じていませんか?
モノやサービスの価格が継続して上がるインフレが起きると、以前と同じ価格では、同じ量の同じモノを買うことができません。
言い換えると、お金の価値が実質的に目減りしてしまうのです。
経済ジャーナリストの酒井富士子さんは、「超低金利が続いているうえに、インフレでお金の価値が目減りしたら、資産が預貯金や現金だけだとお金が減る一方です。家計を守るためには、株式のようなインフレに負けない資産への投資を考える必要があります」と話します。
株式投資で得られる利益には、値上がり益(売却益)のほかに、配当金や株主優待もあります。
毎年安定的な配当金や、生活の助けになる株主優待をもらえる銘柄の場合には、配当金や株主優待を目的に、株式を長期保有するという選択肢もあります。
つまり、頻繁に売買する必要はありません。
「それならできそう」と思った人も多いでしょう。
「株式投資を始めるには、証券会社に 「証券総合取引口座」 を開く必要があります。といっても、わざわざ証券会社の窓口に行く必要はありません。インターネット証券であれば、時間や場所を気にせず、パソコンやスマートフォンでいつでもどこでも口座開設手続きができます」(酒井さん)
株の投資メリット
売却益
株価の上昇で得られる利益のこと。
売った値段と買った値段の差額が売却益になる。
「譲渡益」と呼ばれることも。
配当金
企業が利益の一部を株主に分配するお金。
もらえる金額は持ち株数で異なる。
配当金を出さない会社もある。
株主優待
株主に自社の製品やサービス、割引券などをプレゼントする任意の制度。
全企業が実施しているわけではない。
ネット証券が便利 口座を開設しよう!
【準備するもの】
ネット証券の口座開設は、写メした書類をそのまま送信できるスマホがオススメ。
マイナンバーカードや運転免許証などの顔写真つきの本人確認書類とメールアドレスがあれば、すぐに手続きを始められます。
【口座開設の流れ】
1. メール登録をする
2. 本人確認書類の提出
3. 本人情報の入力
4. ログインIDの受取り
5. ログインする
POINT
✔︎「特定口座」(源泉徴収あり)を選ぼう
✔︎(特定口座とは別に)一般NISA口座 を開く
口座開設でつまずきやすいポイントの1つに「口座の種類」の選択があります。
初心者は、証券会社が1年間の損益を計算して、税金の納付までしてくれる『特定口座(源泉徴収あり)』を選んで。
手続きの際は、NISA口座も開き、株式投資ができる「一般NISA」を選択しましょう。
⇨非課税制度のNISAを活用
*2024年1月から「新NISA口座」となります。
取引にかかる手数料にも注目
証券会社には、店舗を構える対面型の証券会社と、口座開設から取引までインターネットで完結するインターネット専業証券(ネット証券)があります。
「店舗を持たないネット証券は、家賃や人件費などのコストを抑えられるぶん、対面証券に比べて取引手数料などが安いというメリットがあります」(酒井さん)
次の表は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券という3大ネット証券の取引手数料を比較したものです。
手数料コースの選び方によっては、手数料0円で取引することもできます。
「例えば、売却益が3万円だった場合、購入時に1000円、売却時に1000円の手数料がかかると、手元に残る利益は2万8000円(税引前)に。
ですが、購入時も売却時も手数料が0円だった場合、3万円(税引前)が手元に残る計算になります」(同)
ただし、詳細は【実践編】で紹介しますが、株式投資の売却益や配当金には、通常20・315%の課税が行われます。
「株式の売買は、通常100株単位で行われますが、1株から取引できたり、貯まったポイントで株式投資ができる会社もあります。
トライアル的にやってみたい場合は、このようなサービスを活用するのもひとつの方法です」(同)
3大ネット証券の手数料をチェック
株式の取引では、買うとき、売るときにそれぞれ手数料がかかります。
インターネット証券は、対面証券(窓口取引)に比べて手数料が抑えられていることも魅力。
表の見方
「1取引ごと」は取引の都度、手数料がかかるコース、「1日の約定代金合計」は、1日の取引金額合計に応じて手数料がかかるコース。SBI証券や楽天証券は100万円まで無料。
※2022 年12月 各社資料をもとに作成
スマホ証券とは?
スマホでの取引やスマホアプリでの取引に特化した証券会社。口座開設から取引まで
スマホ上で完結します。1株単位からの売買やポイントを利用した取引ができる会社もあります。
※2022 年12月のデータ
教えてくれたのは・・・
経済ジャーナリスト
酒井富士子さん
金融メディア専門の編集プロダクション・回遊舎代表取締役。
「日経ウーマン」、「日経マネー」、「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。
暮らしに役立つお金の最新情報を解説。
文・表/大山 弘子 イラスト/須山 奈津希
大人のおしゃれ手帖2023年2月号より抜粋
※この記事の内容は2022年12月時点の情報です。ご了承ください。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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