おしゃれな部屋にしたい! インテリアの参考になる映画3選PR
『アメリ デジタルリマスター版』Ⓒ2001 UGC IMAGES-TAPIOCA FILM-FRANCE 3 CINEMA-MMC INDEPENDENT-Tous droits reserves
お洒落な部屋で暮らしたい、模様替えをしたい、そんな人にぜひ観てほしい映画を紹介します。まずは、2000年代初めに大ブームを巻き起こしたフランス映画『アメリ』。可愛いインテリアも注目を集めた作品で、まもなくデジタルリマスター版が劇場公開されるなど、今でも根強い人気を誇っています。このほか、ニューヨークのモダンなインテリアも見どころの『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』、北欧ブランド「マリメッコ」を代表するデザイナーであるマイヤ・イソラの創作の源をたどる『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』の3作品をピックアップ!
赤×緑で作るレトロポップなインテリア
『アメリ デジタルリマスター版』 11月17日より全国公開
パリの下町モンマルトルを舞台に、空想好きな少女のまま大人になったアメリ(オドレイ・トトゥ)の風変わりな日常と恋の行方を描いたロマンティック・コメディ。『デリカテッセン』などのアーティスティックでダークな作風で知られたジャン=ピエール・ジュネ監督が手掛けただけあって、ちょっと毒気もあって、美術や映像もこだわり抜かれています。
なかでも映画を観た女性たちを虜にしたのが、アメリが一人暮らしをしているアパルトマンのインテリア。赤と緑だらけで動物の置物などがたくさん飾ってあるのに、ごちゃごちゃには見えず、お洒落で可愛い! 赤と緑は下手をすると一年中クリスマスのようになりかねない色合わせですが、このように深みとくすみのある色で揃えれば、落ち着いてまとまりよく見えるのですね。赤いベルベットのソファやマットゴールドのベッド枠がレトロでゴージャスな雰囲気を醸し出していて、青いランプがアクセントになっています。
この度、劇場公開されるデジタルリマスター版はジュネ監督が監修したもので、より鮮やかな色彩とクリアな映像を確認できます。初めて観る人も久しぶりに観る人も、『アメリ』の魅惑的な美しさに触れてみてはいかがでしょうか。
『アメリ デジタルリマスター版』
11月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか 全国公開
(2001年製作)
多彩な青が表現するモダンな空間
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』
NYの大学で働くマギー(グレタ・ガーウィグ)は、恋人と長続きしないものの子どもは欲しいので、男友達に精子提供を依頼。その頃、小説家志望で文化人類学者のジョン(イーサン・ホーク)と出会い、恋に落ちます。ジョンには大学教授の妻ジョーゼット(ジュリアン・ムーア)と子どもがいるにもかかわらず、略奪婚へ。幸せもつかの間、子どもたちの世話に明け暮れるマギーは、“夫返却プラン”を企てますが……。
なかなか身勝手な主人公ですが、知的で自然な演技力を持つ3人のキャストのバランスがよく、どこか憎めない楽しいラブコメディに仕上がっています。インテリアも洒落ていて、青が印象的に使われています。例えば、ジョンとジョーゼットの家は灰色がかった青い壁がモダンで、観葉植物の緑が躍動感を与えています。一方、マギーとジョンの新居はくっきりした青の玄関扉がさわやかで、寝室などの壁は水色、手編み風のクッションカバーなどもあり、可愛らしい雰囲気。ベッドサイドにはマギーが一人暮らしの部屋でも使っていた素敵なランプが置いてあるので、きっとお気に入りのものなのでしょう。彼らの職業柄、たくさんの本が置いてあるのも特徴。お洒落で実用的なインテリアのアイデアが満載の映画です。
『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』
2015年製作
DVD ¥4,180
発売・販売元:松竹
ポップなデザインに宿る自由な精神
『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』
ケシの花をモチーフにした大胆な花柄「Unikko(ウニッコ)」など、「マリメッコ」のデザインを目にしたことがある人は多いでしょう。ウニッコを描いたのは、マイヤ・イソラ。1927年にフィンランドのアロランミにて農家の3人娘の末っ子として生まれたマイヤは、19歳で娘を出産後、芸術大学へ進学。在学中にマリメッコ創業者のアルミ・ラティアに認められてデザイナーとして歩み始め、38年間で500点以上ものデザインを提供。その間、世界を旅しながら絵を描き続け、3回の結婚・離婚を繰り返し、それすらも糧にして独自のアートを生み出しました。本作は、そんなマイヤの創造の源に迫るドキュメンタリーです。
北欧テイストが好きな人ならマイヤがデザインしたものをすでに持っているかもしれませんね。筆者もバラ柄の「VIHKIRUUSU(ヴィヒキルース)」が好きで、ひとつだけ持っているものを目につくところに置いていますが、本作を観て、1964年に発表した“花シリーズ”のひとつであることを知りました。「花はモチーフにしない」というアルミの主張を退けて、マイヤは花だけのシリーズを作ることを決めたというエピソードを知り、ますます心惹かれています。
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構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。