井上芳雄さんと宮澤エマさんがナビゲート 「世界最高峰のパフォーマンスを目撃する。 トニー賞授賞式は 舞台芸術のオリンピックです」
新作、リバイバル……今上演する意味を感じる傑作が続々
実は井上さんと宮澤さんは、昨年から今年にかけてそれぞれブロードウェイで舞台を鑑賞。そのなかでおふたりが注目したふたつの作品が、今回、ともにミュージカル作品賞をはじめとする複数の賞の候補に挙がりました。井上さんが推す『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』は、アメリカ人ギタリストのライ・クーダーがキューバのミュージシャンと出会い、音楽が生まれる様子を収めた1999年のドキュメンタリー映画をもとに制作された新作ミュージカルです。
「キューバのレジェンド・ミュージシャンたちの現在と若い頃をオーバーラップさせ、そこにラブストーリーを絡めた見事なミュージカル。音楽は実際に演奏されていて、歌も全編スペイン語での歌唱です。ミュージシャンであり出演者でもある人たちによる生の演奏や歌唱は圧巻だし、踊り出したらダンスもすごい。ブロードウェイの底力を感じさせる作品でした」
宮澤エマさんが今年の元旦に鑑賞したのは、『サンセット大通り』のリバイバル上演。こちらも1950年にアカデミー賞脚本賞などを受賞した名作映画を元にしたミュージカルですが、新演出版の斬新さにはノックアウトされたと語ります。
「ものすごいパッションを浴びた! という感覚でした。サイレント映画時代の大女優がトーキーの時代に復活を果たそうとして破滅していくんですが、今回の上演では舞台上にカメラマンがいて、その映像が俳優たちの後ろにあるスクリーンに映される。いわゆるメディアミックスの手法で、女優の顔のしわやシミまで、すべてをくっきりと映し出すんです。それによって彼女が何に固執し、何と戦っているのかが観客に伝わる、という……。古い時代を描いた物語ではありますが、スマホで日常的に画面越しに物事を見ている現代の私たちとのつながりを感じさせるという点で、今上演する意味を感じさせる、素晴らしい上演だったと思います」
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