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大人のおしゃれ手帖 9月号

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大人のおしゃれ手帖
2025年9月号

2025年8月7日(木)発売
特別価格:1590円(税込)
表紙の人:木村多江さん

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「ウィンブルドン」へGO! おしゃれさんのテニス観戦ルックに注目【たかまるゆうかの英国スケッチ ー海外生活で気づいたことー】

たかまるゆうか

今月のひとことメモ

今回の一連の体験を通して、選手のプレーはもちろん、会場周辺もウィンブルドン一色。最寄りの駅やQueueの待機列、会場内……すべての場所でウィンブルドンを楽しむ人々の様子が印象的でした。

私たちは夕方の列車でロンドンを離れなければならず、トータルで見ると観戦時間よりも待機時間がずっと長かったのですが、なんだかんだ楽しかったです! ウィンブルドン選手権がイギリスで夏の一大イベントといわれている意味が分かった、そんな一日でした。

最後にウィンブルドンを訪れた際に気になったことをご紹介します。
それは、ウィンブルドンの色です。
ウィンブルドンの現在のロゴマークは、日本人デザイナー佐藤忠敏氏によるもので、緑・白・紫の配色は、スタイリッシュでありながら伝統を感じさせるデザインです。前記の通り会場内も同様に緑・白・紫の草花で美しく彩られていました。
佐藤氏はこの色に「芝コートの緑」「白線の白」「伝統を表す紫紺」という意味を込めたそうです。紫は日本では古くから高貴な色とされ、冠位十二階の最高位や、十二単、高僧の袈裟などに用いられてきました。今日の日本でも高貴さや伝統を感じさせる色ですよね。
興味深いことに、イギリスでも16世紀までは紫は王族や上流貴族だけが身に着けられる特別な色でした。世界的に染料が貴重で手間もかかったため、自然と“高貴さ”の象徴となったもよう。遠く離れた日本とイギリスで、紫色に対する共通の感覚があるのはとても興味深いことです。
また、家の近所などを散歩していると夏のイギリスには紫が溢れていることにも気づきました。ラベンダー、ブッドレア、アスター、ブルーベリーなどが、なんでもない道端に咲いているのです。そんな夏の草花の様子から、紫には夏の色のイメージもあるのかな? と感じました。こうして見るとウィンブルドンのロゴマークは正にベストな配色ですよね。とにもかくにも、初めてのウィンブルドン観戦は非常に思い出深い経験となりました。

それでは、また次回の英国スケッチで!

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この記事を書いた人

イラストレーター たかまるゆうか

イラストレーターたかまるゆうか

東京都出身。2020年よりイラストレーターとして活動を開始。日本画の素材や鉛筆の質感などをミックスした画風で、アイボリーの背景に「海外を思わせる空気」をまとったイラストレーションを描く。雑誌、書籍、文房具など様々な媒体で活動中。

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