いとうあさこさんに聞く、50代の愉快な過ごし方
「加齢も、大人の経験値。自分をつらくさせすぎないで」
テレビのバラエティやラジオ番組での明るくタフなキャラクターが愛されているタレント・いとうあさこさん。そのもうひとつの顔が、舞台俳優としての活動です。まもなく開幕する舞台で演じるのは、芸能界最強、いや〝最恐〟の女? 大人の女性の立ち位置をあらためて考えさせられる役に向き合い、今、感じていることとは。
目次
いとうあさこさんに聞く、50代の愉快な過ごし方
「加齢も、大人の経験値。自分をつらくさせすぎないで」
誰にも叱ってもらえなくなるのは、大人の危機
2025年9月26日に開幕する舞台『ドラマプランニング』は、2008年に主宰・山田能龍さんらとともに旗揚げした劇団「山田ジャパン」の新作。タイトル通り、ドラマ制作の現場を舞台にした物語で、いとうさんが扮するのは芸能界屈指の敏腕マネージャー・鏡原麻衣子。強烈な個性と存在感で周囲を圧する〝ラスボス〟的存在だといいます。
「鏡原は、私と同世代だとしたら、80年代、90年代のトレンディドラマ全盛期から仕事をしていて、芸能界やドラマ作りの楽しさをすごく理解している人。そして、最初はきっと現場をよくしようと思って動いていたはずだと思うんですよ。この業界が好きで、抱えている役者が売れていない頃から『この子をよろしくお願いします!』と一生懸命で。でも、実績を重ねて立場が上がるにつれて、自分自身もまわりからチヤホヤされるようになり……」
気に入らない脚本と相手役にNGを連発。しまいには自ら脚本を書いてプロデューサーに突きつけるなど、権力を濫用する彼女は、曰く「制作現場にして100パーセントのヒール(悪役)」。しかし、そんな彼女の振舞いに、同世代として少々、哀しさも感じると言います。
「時代が変化して、パワハラ的な言動が許容されない世の中になったのに、『そんなんじゃやっていけないよ』って注意してくれる人が周囲にいない。そうしてできあがったかわいそうな怪物だと思うと、一概には憎めない部分もあるかなぁと。思えば、50代だったら、どんな職場でも似たような立場になってしまう可能性があるのかもしれませんよね。ただ、ここまで到達した人なんだから、その心には少しは正義が残っているだろうし、この人にも親がいて、かわいい女子高生時代があって……と想像すると、どこかに自然に人間味は出していきたいかな、とも思ってます。人間・鏡原としての」
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