【荒川区尾久・台東区谷中】安藤玉恵さんとめぐる下町さんぽ
とんかつと酒鍋の店 どん平(ぺい)
しょうが、ネギ、日本酒、おからで6時間煮込んだ豚バラ肉に衣をまとわせて揚げたとんかつは、噛むとサクッと香ばしく、中の肉はとろりとやわらか。
ソースはデミグラス。「とんかつソースを足して味変するのもおすすめです」と安藤さん。とんかつ定食1,300円。
「どん平」の二代目である兄の安藤正高さん。大学4年時、就職活動はしていたものの「この味は残すべきだ」との思いに至り、父の跡を継いだ。
早稲田大学の演劇サークル時代から安藤さんをいちばん身近で応援してきた。エッセイで描かれる兄妹エピソードを読めば、お店に足を運びたくなるはず。
昭和36年に安藤さんの父が創業。以来、ここでしか食べられない「とんかつ」を求め、地元民はもちろん、グルメ通も通う。店名にもある「酒鍋」は、夜限定メニュー。
2 階のお座敷席で楽しみたい。
【とんかつと酒鍋の店 どん平ぺい】
住 荒川区西尾久2 -2 -5
☎ 03 -3893 -8982
営 月~土11 :00 ~13 :30、17 :30 ~21 :00(L.O.)
休 日、祝日
天ぷら 天ふじ
「小台橋銀座商店街」にある持ち帰り専門のお店。
その日に市場で仕入れた鮮魚や野菜を質のいい植物油でカラリと揚げた天ぷらは、冷めてもおいしい。
二代目の長沼理さんと女将の美香さんと顔を合わせると、ショーケース越しにさっそくご近所トークに花を咲かせる安藤さん。
普段は、「天ふじ」の住居スペースに移動して天ぷらを肴に飲むこともあるのだそう。「安藤さんは野菜系の天ぷらがお好きですね」と理さん。
定番のキス天やイカ天をはじめ、穴子や真いわし、メヒカリなど、その日の仕入れによって変わる具材も。野菜天は、なす、かぼちゃ、いんげん、まいたけのほか、夏季限定のもずく天も人気。天丼をテイクアウトする人も多く、海老、キス、かき揚げ、野菜天をのせた「天ふじ天丼」が750円、好みの具材を選ぶ「おこのみ天丼」は天ぷら代+300円で作ってもらえる。
【天ぷら 天ふじ】
住 荒川区西尾久1 -32 -7
☎ 03 -3894 -4746
営 月~土10 :30 ~ 19 :15
休 日、月(月に1 回)