【おでかけ情報】アンリ・マティス
色彩豊かな切り紙絵の大作が修復を経て南仏ニースから初来日!
色彩とデッサンの関係を模索し続けた芸術家アンリ・マティス。
筆とカンヴァスから、色紙とハサミへ。長い創作人生の末に辿り着いた境地がここに。
本展は、初期の絵画群から最晩年のヴァンス礼拝堂のプロジェクトまで、アンリ・マティスの創造の全期間を紹介するものです。
1900年代初頭、奔放な色遣いを特徴とする芸術運動「フォーヴィスム(野獣派)」が勃発。
フォーヴィスムの代表的人物となったマティスは、フランス国内で一躍名を轟かせることになります。
1917年からは活動の場所を南フランスのニースへと移し、舞台装置や衣装、壁画やタペストリーなど、絵画や彫刻という従来的な芸術ジャンルとは異なる表現にも取り組みました。
そしてこのニース時代に、マティスは切り紙絵という技法を積極的に用いるようになります。
これは、色を塗った紙を自由なフォルム(かたち)にハサミで切り取り、それらを組み合わせたり結合したりすることで画面を構築する手法のこと。
本展の見どころの一つは、マティスの切り紙絵による至高の作品の一つ《花と果実》(1 952−1953年)にほかなりません。
切り紙絵による作品制作の傍ら、マティスはニース近郊の小さな町ヴァンスで、芸術家人生の集大成であるロザリオ礼拝堂の制作にも没頭。
切り紙をもとに創られたステンドグラスと筆によるデッサンが施された礼拝堂内部の空間は、ステンドグラスを通じて外から差し込む光と色彩で彩られます。
本展では、礼拝堂の室内空間を原寸大のレプリカと映像で再現。
光と色彩の移り変わりを体感してみてください。
トップ掲載作品:アンリ・マティス《花と果実》1952-1953年切り紙絵 410×870cm ニース市マティス美術館蔵©Succession H.Matisse Photo: François Fernandez
教えてくれたのは・・・
国立新美術館
主任研究員
米田尚輝さん
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。専門は近現代美術。著書に『アンリ・マティス作品集 諸芸術のレッスン』(東京美術、2023年)。国立新美術館での主な企画担当展に『李禹煥』、『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』などがある。
『マティス 自由なフォルム』
場所:国立新美術館
開催 : 開催中〜5月27日(月)
開館 :10:00〜18:00(毎週金・土曜は20:00まで。 入場は閉館の30分前まで)
閉館 :火曜 ※ただし、4月30日(火)は開館
050-5541-8600(ハローダイヤル)
この記事を書いた人
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