【桐島かれんさん】古伊万里・九谷・赤絵・織部・染付……かれんさんが愛する和食器 その①
毎日の食卓を彩るために、桐島かれんさんが活用しているのが和食器。華やかな古伊万里から現代の作家ものまで、シーンにあわせて使い分けているそう。「大人のおしゃれ手帖」の2月号では、かれんさんにとっての和食器の魅力や日常に取り入れるためのアイデアを紹介。今回は本誌には載せきれなかった、かれんさんのコレクションの一部をお届けします。
華やかな色柄の和食器が、食材を引き立ててくれる
「和食器が大好きで、ほぼ毎日使っています」というかれんさん。和食器のいちばんの魅力は、「料理のおいしさを引き立ててくれるところ」と話します。
「白いシンプルな洋食器は便利なように見えますが、家庭料理を美味しく見せるのは意外と難しい。むしろ赤、黒、茶、金、青……と色を多用した和食器のほうが、食材が引き立って美味しそうに見えるんです」
華やかな色使いの器といえば、まず浮かぶのが古伊万里。江戸時代に佐賀県有田町やその周辺で作られた日本初の磁器で、豪華絢爛な色絵と金彩が施されているのが特徴です。かつてはヨーロッパや東南アジアにも輸出され、王侯貴族らにも愛されました。
「古伊万里は、京都・古門前通の『てっさい堂』で買うことが多いですね。豆皿やお猪口など、ふだんの食卓に取り入れやすいものが豊富に揃っているんです。古伊万里の豆皿はチョコレートやフルーツをのせるだけでも絵になるので、おもてなしにも重宝します」
異なる色柄を組み合わせて、自由にコーディネートを楽しんで
食卓に彩りを加えたいときには、九谷焼の器も活躍します。九谷焼は石川県南部で作られている陶磁器で、「五彩」と呼ばれる赤、黄、緑、紫、紺青によって描かれる上絵付けが特徴。明るく大胆な色柄の器は存在感があり、並べると食卓がぱっと華やぎます。
「現役で活躍されている作家の正木春蔵さんの器を中心にそろえています。九谷焼らしい華やかな器を作る方で、飯椀や鉢、小皿……など、少しずつ買い集めてきました」
ほか、温かみのある赤絵や、深い緑色が特徴の織部焼など、さまざまな産地や作家のものを揃えておくことで、コーディネートの楽しみも広がります。
「異なる色や柄、素材のものを自由にミックスして提案できるのが、和食器の楽しさです。洋食器では、基本的に同じ色柄の器で統一しますよね。でも和食器では、同じ色柄の器だけを食卓に並べることは、まずありません。たとえば『食卓の器をすべて織部焼に』としてしまうと、かえって不自然なんです」
旅館や日本料理店のコーディネートを参考に
自由度が高いだけに、どうやって組み合わせるのが正解なのか、つい迷ってしまいそうな和食器のコーディネート。かれんさんは旅館や和食店で心惹かれた組み合わせをヒントにすることも多いそう。
「やっぱりプロの方は器で季節を表現するのが上手。古いものから現代のものまで、全国各地の器を巧みに組み合わせているので、コーディネートの参考になります。着物のように季節やシーンに合わせてプレゼンテーションできるよう、私も日々学んでいるところです」
ほか、温かみのある赤絵や、深い緑色が特徴の織部焼など、さまざまな産地や作家のものを揃えておくことで、コーディネートの楽しみも広がります。
「異なる色や柄、素材のものを自由にミックスして提案できるのが、和食器の楽しさです。洋食器では、基本的に同じ色柄の器で統一しますよね。でも和食器では、同じ色柄の器だけを食卓に並べることは、まずありません。たとえば『食卓の器をすべて織部焼に』としてしまうと、かえって不自然なんです」
撮影/平岡尚子
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