「やせる」と「健康」どちらも叶える
50代からのダイエット
体形のゆるみが気になる大人世代。
今までの食事を減らしたり有酸素運動するだけのダイエットではやせにくくなっていると感じていませんか? 大人のダイエットはしっかり食べて代謝を上げ、筋肉をつける運動が大事。未来に続く引き締まった体を手に入れましょう。
教えてくれたのは・・・
ダイエットカウンセラー
伊達友美先生
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士。「プラス栄養メソッドR」を中心にこれまで7000人以上に食事改善アドバイスを行う。近著に『女性の不調は「油+」でよくなる』(青春出版社)
目次
代謝が落ち冷えたところに脂肪が付く
下腹や二の腕など、脂肪が付いているところは触るとひんやりしていませんか?
それは代謝が落ちている証拠。体の内側から温める、つまり代謝を上げる食事が必要です。
「大人の栄養不足」がダイエットの邪魔をしている
1日分の野菜量を1食でとったり、主食を減らしたり、健康やダイエットのため……が実は体に負担をかけたり代謝アップを邪魔している可能性も。また、家族のことを優先するあまり自分が食べたいと思うものを食べられていないのも問題。
例えばこんな習慣、ないですか?
□ 毎食野菜をたくさん食べている
□ 家族中心の献立
□ ダイエットにいいと聞いたらすぐ試す
□ ダイエットのためごはんは控えめ
□ 水をたくさん飲むようにしている
体の内側から熱を作るのは「たんぱく質」「脂質」「糖質」+良質な油
熱を作る=カロリーを発生させる栄養素は、糖、脂肪、たんぱく質だけ。
これらが不足すると、カロリー制限をしても体脂肪は燃焼しません。やせている人は実はちゃんと食べています。
目標にするのは体重ではない!まずはウエスト-2 ㎝をめざす
代謝を上げる栄養をしっかりとるのが理想のダイエット
「1日に必要な野菜の量は350gで、生野菜なら両手のひらにのるくらい。でも、ダイエットを意識するあまり、その3倍くらい食べている人が少なくありません」と、伊達先生。
野菜が多すぎるとほかの食品が不足したり、食物繊維のとりすぎで胃腸に負担がかかって栄養の吸収力が落ちたり、生野菜が多いと体が冷えることも。
「一方、足りていないのが、炭水化物、特に白米です。1日に必要な量は、ごはん茶碗に4杯が目安。ごはんは水分や食物繊維はもちろん、たんぱく質や糖質、脂質などがバランスよく含まれていて、主食に最適。そして、その他の栄養バランスを考えるときにおすすめなのが〝定食〟をイメージすること。大きなお皿に主菜、小鉢で野菜の副菜、ごはん茶碗とおみそ汁の椀は同じ大きさ。これを意識するだけで、食べる内容と量の理想に近くなります」。(伊達先生)
代謝に必要な筋肉量を維持するには、そのもととなる栄養をしっかり取ることが大切。
「筋肉量が上がれば体重は増える可能性もあるため、体重ではなく、まずはウエストマイナス2㎝を目標に。健康的な食事を続ければ、体が動きやすくなって、自然にサイズダウンしてくるはず」。
“定食”を意識するだけで“燃える”体に!
理想の定食
食べる内容だけでなく量のバランスもこれが黄金比!
体に必要な栄養や量のバランスが自然にとれるのが“定食”バランスの献立。燃焼に必要な三大栄養素と、体に欠かせない水分を食事からとりましょう。
● 主菜はいちばん大きなお皿
● 主食と汁物は同じ大きさのお椀
● 主に副菜と香の物で野菜をとる
〔たんぱく質と脂質をしっかり〕主菜
エネルギーを生むたんぱく質と脂肪をとる主菜はいちばん大きなお皿に盛り付ける。一度の食事では肉か魚どちらかにすると消化に良い。
〔小鉢ひとつ分で十分〕副菜
1日の野菜の必要量である350gは、加熱した野菜なら片手にのるくらい。それを1日3回に分けて食べるので、小鉢ひとつ分程度です。
〔必要な水分をとるための〕汁物
汁物は体に必要な水分をとるのも目的で、具材は全体の20%程度が目安。具だくさんの汁物は、野菜のとりすぎを招くことも。
〔発酵食品がおすすめ〕香の物
発酵食品をとるなら、日本に昔からある漬物がおすすめ。食後の果物に替えてもよいですが、野菜と同じカテゴリなので食べすぎはNG。
〔しっかり1膳分を〕主食
汁物と同じ大きさのお茶碗が量の目安。子ども茶碗や茶碗半分では、エネルギー不足でやせない体に。毎食1膳分のごはんを。
あなたの食事、こうなってない? NG例
体のエネルギーとなる栄養素が不足
副菜の野菜と具だくさんの汁物が大きな器でたっぷり、ごはんと主菜はごく少量……。ダイエットしている人にありがちなバランスがこれ。体の代謝を上げるのに必要なたんぱく質や脂肪などが不足します。長年続けると太りやすい体質に。
ダイエット中に食べるもの
主食はごはんにする
やパンよりも白米を選びましょう。白米にはたんぱく質、脂質、糖質など筋肉や体のエネルギーのもとになる栄養素がしっかり含まれているうえ、体に必要な水分がとれる、体を冷やさないなどいいことずくめ。
水分は飲み物に頼らず食事でとる
水は1日2リットル必要ですが、その大半は食事からとるのが賢明。ごはんと汁物の食事なら、1食で400~500mlの水分を補給できます。健康にいいからといって、一気にたくさん水を飲むと、むくみや内臓の冷えなどにつながるので、特にダイエット中は注意。
よい油を積極的にとる
年齢とともに減っていく女性ホルモン。このホルモンの原材料となるのは、実はコレステロールです。コレステロールは油から作られるので油分不足はNG。DHAやEPA、亜麻仁油などのオメガ3と呼ばれる良質な油を、欠かさないようにしましょう。
ダイエット中の食べ方
食事はおなかがすききったら
1日3食を決まった時間に規則正しく食べる。一見健康的な習慣ですが、もし、おなかがすいていなくても無理に食事をしているとしたら、無駄なカロリー摂取で、太るもと。おなかがすいたときに好きなものをおいしく食べることが体にも心にも大切。
自分が満足するまでおいしく食べる
出された食事は残してはいけないと思って無理に食べる、もしくは、ダイエットのため腹八分目を心がけて少なめに……という考えにとらわれていませんか? ゆっくり食事しながら体の声を聞き、満足だと感じるまで食べる、自分にとっての適量でOK。
必ずしも1日3食、食べなくてもOK
生活サイクルも人それぞれのなか、1日3回の食事にこだわる必要はなし。その日の活動量によって、おなかがすく時間も違います。夜中に食事をしたのに無理に朝食をとると、胃腸が疲れたり食べすぎになることも。1食抜いても問題ないので、気持ちよく食事できるタイミングで。
Q&A
Q. ごはんは玄米や雑穀米でもよい?
A. 味が好きで食べたいならば、体に必要な栄養素が補われている証拠なのでOK。特に玄米は人によっては、消化が難しいこともあるので、無理に食べる必要はありません。
Q. お酒や甘いものが欲しくなったら…?
A. お酒や甘いものは心の栄養です。欲しいときは、我慢したり、代替品にするのではなく食べたいものを食べて満足することが大切。お酒を飲む場合は揚げ物など、酸化した油に注意。
撮影/横山翔平[t.cube] 、古家佑実[SORANE] スタイリング/佐野友美 文/田中絵真 協力/UTUWA
大人のおしゃれ手帖2022年7月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
この記事を書いた人
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