【漫画レビュー】『ハコヅメ』泰三子さんが描く『だんドーン』の日本史が胸アツ!
やっぱり魅力的♡
新解釈な“西郷隆盛像”に夢中!
そして最後は超・個人的ですが、幕末から明治維新にかけて大好きな人物である西郷隆盛がたまりません!
大河ドラマや司馬遼太郎の小説、そして小・中・高で学んだうろ覚えの知識がメインですが、やはり幕末の登場人物のなかでも、「敬天愛人」を座右の銘とし、まわりの人間を大切にしたと言われている西郷隆盛は魅力的です。この『だんドーン』でも西郷隆盛が出てくるのですが、その人物描写が新感覚すぎる……!
実際には幕末の「維新の三傑」と呼ばれているぐらいなので、それはそれは優秀で人望もある人だったはず。でも、泰さんの描く西郷隆盛はどこか一風変わっています。
実は、坂本龍馬が西郷隆盛を評した有名な句があります。
われ、はじめて西郷を見る。
その人物、茫漠としてとらえどころなし。
ちょうど大鐘のごとし。
小さく叩けば小さく鳴り。
大きく叩けば大きく鳴る
これは坂本龍馬がはじめて西郷にあったときのことを、彼の師である勝海州に報告したときの文書らしいのですが、“偉人”エピソードに溢れた西郷隆盛像からは個人的には違和感があった箇所でした。
でも『だんドーン』の西郷隆盛はまさに上記のごとく。リーダーとしての器も有しながらも、直情的で涙もろい一面も持ち合わせていたよう。漫画ではその部分が丁寧に描かれているように感じます。そんな新感覚な西郷隆盛に、主人公の川路もはじめたくさんの歴史的登場人物が惹かれていく様子が痛快です。
そんな西郷と川路がタッグを組み、とてつもない熱量で「仕事」をする様を描く『だんドーン』。
『ハコヅメ』を読んでいるときの感覚にも似ているのですが、熱心に「仕事」をする人たちの様子に、特に胸を打たれます。
自分自身、少し歪んで捉えているような「働き方改革」を声高に叫ぶ前に、隣にいる誰かのために、大切な未来のために、「まずは目の前の仕事をしっかりしよう」と思わせてくれる作品でした。
『だんドーン』 ©️泰三子/講談社
『だんドーン』1巻、絶賛発売中!
坂本龍馬が薩長同盟を仲介し、新撰組が御用改め、薩摩が英国に喧嘩を売った時代、幕末。その激動の歴史の中で、しっかりと「仕事」をした男・川路正之進(後の川路利良)がいた。累計500万部以上売れた大ヒット作『ハコヅメ』の作者が「日本警察の父」を描く、超本格幕末史コメディです。
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