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2025年1月号

2024年12月6日(金)発売
特別価格:1420円(税込)
表紙の人:原田知世さん

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【著者インタビュー】伊吹有喜さん
心と体の不調に戸惑う、50代の繊細な心境をリアルに綴る
『娘が巣立つ朝』

大人のおしゃれ手帖編集部

【著者インタビュー】伊吹有喜さん 心と体の不調に戸惑う、50代の繊細な心境をリアルに綴る 『娘が巣立つ朝』

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娘の結婚を控えて、揺らぎ始める家族の関係を描いた伊吹有喜さんの新刊『娘が巣立つ朝』。
今までとは異なる心と体の不調に戸惑う、50代の繊細な心境がリアルに綴られています。

2つのカップルを通じて愛の始まりと終わりを描く

あらゆる世代にとっての関心事である〝愛とお金〟。

その2つがせめぎ合う〝結婚〟を軸に、揺れ動く家族を描いたのが、伊吹有喜さんの『娘が巣立つ朝』です。

「これから夫婦になろうとする若い世代と、長い年月を経て、関係が変化した親世代。それぞれのカップルを通して、愛の始まりと愛の終わりを1つの物語の中で描きたかったんです」

タイトルは、結婚で親元から巣立っていく娘を指すと同時に、その両親である健一と智子が、「新たにシニアの生活へと巣立つ朝」でもあると話す伊吹さん。
心や体調が変化していく50代に、互いのすれ違いから心が離れていくふたりの姿に共感を抱く同世代の読者は多いのではないでしょうか。

「やけに落ち込んだり、体のあちこちに不調が出たり……。男女問わず、50代はそういう世代ですよね。健一も智子ももっと若ければお互いに気配りできたし、あるいは、もっと年を取っていれば、仲良く老後を過ごそうという気持ちになれたかもしれない。
でも、心身の不安定な時期に娘の結婚という大イベントが訪れて、夫婦が空中分解しかけてしまう。そんなふたりが趣味や友人との交流を通じて心を活性化させていく、再生の物語でもあるんです」

着つけ講師でもある智子が、新たな人生を見つける鍵となるのが「着物」。
伊吹さん自身もかつては着物雑誌の編集者を務めた着物好きで、近年では執筆中も和装をするようになったそう。

「大好きな向田邦子さんが、執筆中に自分のサイズに合わせて仕立てた〝勝負服〟をお召しになっていたという話が心に残っていて。私にとっての勝負服は何だろうと考えて、しばらく着物で暮らしてみたら、とても気持ちにフィットして。
大事に取っておいて、結局は着られずに手放すくらいなら、今のうちに着ておこうと。幸いにも、持っていたのはフォーマルな染めの着物ではなく織の着物が多かったので、普段着にしやすいんです。これからの季節は家で洗える浴衣や麻の着物もよく着ていますね。
自宅のなかで、自分の気持ちを上げるためだけに着るので、インナーは半襦袢(はんじゅばん)とユニクロですし、帯もさっと結べる半幅帯にして、気軽に楽しんでいます。好きな着物を着ることで心がときめきますし、仕事が終わって脱いだときは、『今日も頑張ったな』と開放感が得られます」

『娘が巣立つ朝』 伊吹有喜 ¥1,980(文藝春秋)

『娘が巣立つ朝』
伊吹有喜
¥1,980(文藝春秋)

一人娘・真奈の結婚を控えた高梨家。しかし話が進むにつれ、相手の家との価値観や生活レベルの違いが明らかになり、両親の健一と智子の胸にも不安がよぎる。
役職定年が近づいた健一と、着つけ教室の講師である智子も、互いにモヤモヤを抱えており……。

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