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大人のおしゃれ手帖
2024年10月号

2024年9月6日(金)発売
特別価格:1480円(税込)
表紙の人:吉田羊さん

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【新しい生き方を見つけた女性たち】
「ご縁を辿っていったら50代で風のようにふわりと東京へ」
山村ヒロミさん

大人のおしゃれ手帖編集部

【新しい生き方を見つけた女性たち】 「ご縁を辿っていったら50代で風のようにふわりと東京へ」 山村ヒロミさん

年齢とともに、これまで築き上げてきた愛着のある人や物を大事にする一方で、新しい景色に出会いたい―と新しい挑戦をした3名の方々を取材しました。

山口県ショップオーナー
上京し、アルバイトを掛け持ち
山村ヒロミさん
60歳
山口県で雑貨店やカフェを30年近く営む。57歳で初めて上京し、グロサリーショップ「eatrip soil」の初代店長に。現在は、アルバイトを掛け持ちしつつ様々な人とつながりをつくる。


ご縁を辿っていったら50代で風のようにふわりと東京へ

山村さんは山口県長門市の出身。
長年、地元でセレクトショップとカフェを営んできましたが数年前、縁あって地元のまちづくりに関わったのをきっかけに、人生の大転機を迎えます。

「恩返しというか、長門市を盛り上げるために、できることはないかと考えるようになったんです」

そして、〝食〟にまつわることを東京で学びたいと考え、以前から知り合いだったフードディレクター・野村友里さんに相談。ちょうど野村さんが新たにグロサリーショップを立ち上げるタイミングだったこともあり、その店長を務めることになりました。

「56歳で初めて上京することになり、セレクトショップは閉めることにしました。」
都内に住むことも、一人暮らしも山村さんにとっては初めての体験。しかし、不安よりワクワク感のほうが勝っていたといいます。

「長門市にいたときは、土地に根付き、変わらず店を続けていくことが大事と思っていました。でも、地元を離れ、これからは柔軟に変わり続けるのもいいな、と」

その後、フルタイムの仕事が体力的に厳しかったこともあり、グロサリーショップは後任が見つかり店長という役割から離れます。

現在は、月に数回ずつ、友人たちの仕事を手伝う日々。肩書きを問うと、山村さんは躊躇なく自由業と答え、「この自由って言葉の感じが、今の私に合っている」と微笑みます。

「この先も自分に素直に生きていきたいと思っています。やりたいことをしいていうなら、紡ぎ人。人と人の縁を結ぶ、手伝いができれば」これまでもたくさんの人の縁を紡いできた山村さん。

グローサリーストアの店長時代にお客様として知り合い、意気投合した大谷さんと西原さんと一緒に、ユニットとして活動を始めました。
すでに山口県在住のジュエリー作家の展示イベントを手がけています。

「3人それぞれに本業で培ったノウハウがあるので知恵を出し合えば、新しいこと、面白いことができると思ったんです。いわば、大人の部活動みたいな感じですね」

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