〈能登半島地震応援企画〉
南果歩さんが行く
能登の手仕事を絶やさぬために、未来へ繋ぐ作家たちの取り組み
震災前から親交のあった石川県の作家たちのもとへ。
制作活動を絶やさぬために尽力する姿。復興への思いをうかがいます。
割れたガラスを溶かし、再び作品に
能登島にある有永浩太さんのガラス工房は、地震により壁や床に亀裂が入り、ストックしていた作品のほとんども割れてしまいました。この数カ月、片づけや修復に時間を費やして―。
「最近はようやく日常が戻ってきているようで、でもやっぱり気持ちが前のようには戻らなくて。自分でもそれがどうにもできないんです」と、有永さんはつぶやきます。
規則的な生活リズムで身体感覚を伴いながら制作してきた有永さんにとって、まだまだ集中力を削がれる日々が続いています。それでも、ガラスという素材は、溶かせばまた何度でも形になるもの。地震で割れた欠片を溶かしてまた素材に戻し、新たな作品づくりにいかしています。
ガラスが好きという果歩さんは、有永さんのものづくりの姿勢に向き合います。
「震災で失われたものが、もとに戻ることはないと思うんですけれど、つくり手の経験によって作品も変わっていくもの。私はこれからの有永さんの作品を楽しみにしています」
お伺いしたのは・・・
ガラス作家
有永浩太さん
1978年、大阪府生まれ。倉敷芸術科学大学卒業後、ガラス工房などの勤務を経て、2009年よりフリーのガラス作家として作品を発表。2017年より能登島に暮らしている。
この記事を書いた人
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