ファッションやインテリアも必見、おしゃれなミステリー映画3選
ジュード・ロウのラグジュアリーなリゾートファッションにも注目
『リプリー』
『リプリー』© 2021 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
パトリシア・ハイスミスによる『太陽がいっぱい』の原作小説を、マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウで再映画化したのが『リプリー』です。貧しい青年が金持ちの友人を殺害して成りすます、という大筋は同じですが、違う魅力を持った作品となっています。
『リプリー』© 2021 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
ピアノの調律師やホテルのアルバイトを掛け持ちして暮らす貧しい青年トム・リプリー。彼は、ある富豪から息子の大学の同窓生と勘違いされ、イタリアで放蕩三昧の息子ディッキー・グリーンリーフを呼び戻す役を任されます。陽光きらめくイタリアの海辺で、トムはディッキーを見つけ、彼に近づきます。ディッキーの横には恋人のマージがビキニ姿で微笑んでいます。すべてを持っているディッキーにひきかえ、自分は何も持っていないことを痛感するトム。やがてトムはディッキーと多くの時間を過ごすようになり……。
『リプリー』© 2021 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
二人が初めて会うシーンで、ディッキーは日焼けした肌に淡いプリントの水着を着て、優雅にくつろいでいます。一方のトムは、白い肌に蛍光グリーンの水着姿で、明らかにビーチに不慣れな様子。二人のファッションの対比は、それぞれのバックグラウンドをよく表しています。お洒落なのはディッキーで、白っぽいジャケットやシャツをリラックスしたムードで着こなし、ラグジュアリーなリゾートスタイルを披露しています。
『リプリー』© 2021 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
『リプリー』の公開当時は、『太陽がいっぱい』でアラン・ドロンが演じた役を、美形俳優として人気の高いジュード・ロウではなく、真面目で親しみやすい雰囲気のマット・デイモンが演じたことが話題となりました。二つの作品を見比べると、ドロンが演じた主人公とデイモンが演じた主人公は性格が異なりますし、見せ方も違っています。『リプリー』では、トムがディッキーに惹かれていく同性愛的な面が表現されていて、『太陽がいっぱい』とはまた違う魅力を放っています。
『リプリー』
1999年製作
Blu-ray ¥2,075 /DVD ¥1,572
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 2021 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
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構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。