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2025年3月号

2025年2月7日(金)発売
特別価格:1530円(税込) 
表紙の人:吉田羊さん

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【倉持 裕さん × 三宅弘城さん】
「 ”今、これが面白い” をともに生みだす」
シリーズ第7弾『鎌塚氏、震えあがる』
この春、公演スタート!

大人のおしゃれ手帖編集部

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三宅弘城さんが〝完璧なる執事〟の主人公・鎌塚アカシを演じ、倉持裕さんが作・演出を手がける「鎌塚氏シリーズ」。
2011年に1作目が上演され、この春にはいよいよ第7弾の公演がスタート。
アカシという愛すべきキャラクターを、共同作業によって生み出したおふたりの関係とは……?


「鎌塚氏」は、誰もが嫌な気持ちにならない作品

三宅弘城さん(以下、三宅) これまで、「鎌塚氏シリーズ」はお屋敷、豪華客船、寝台特急……とシチュエーションを変えてきたけど、今回は幽霊屋敷が舞台。鎌塚氏では初めてのジャンルだし、僕もあまりホラーはやったことがないので挑戦ですね。

倉持裕さん(以下、倉持) ちょうど最近、映像作品でホラーに携わることが増えていて。構想を練るためにホラー映画を見ていたら、ホラーってコメディと表裏一体だし、鎌塚氏ではやってないジャンルだな、と。今回出演してくださる天海祐希さんとホラーの相性もよさそうですしね。古びた洋館の女主人役ってすごくハマりそうじゃないですか。

三宅 僕は天海さんとはプライベートでもごはんに行ったりして、意外と仲良しなんです。普段は友達モードなので、あらためて天海祐希の凄さを近くで感じられるのが嬉しいですね。今まで普通に飯食ってたけどこの人やっぱすげえな! って思わせてくれるだろうから、それを堪能したい。

倉持 天海さんには、出てくるたびにその場の空気を支配してほしい。役としても、役者としても、両方の意味で。やっぱりそれをお客さんも僕たちも求めてるだろうし。

三宅 いろんな方が「鎌塚氏に出たい」と言ってくれるのは、誰もが嫌な気持ちにならない作品だからじゃないですかね。見終わった後も優しい気分で劇場を出られるし、倉持さんの演出が入ると、ベタなことでも恥ずかしくないですし。

倉持 僕は俳優じゃないからわからないけど……。他の作品だと「今度出してください」って言いにくいけど、鎌塚氏はシリーズだから、言うハードルが低いのかな。

三宅 稽古場も楽しそうだな、っていうのが作品の色にも出てるんじゃないですかね。

「鎌塚っぽく書かなきゃ」という自己模倣はしたくない

倉持 今回でシリーズも7回目だし、キャラクターも確立してますからね。「この人はこういう人だ」と僕も把握できてるし、主役と演出が迷わずにやっていれば、他の俳優も安心するじゃないですか。芝居にはみんなで探っていく面白さもあるけど、それとは違う安心感があるんだろうと思います。

三宅 1作目の「鎌塚氏、放り投げる」のときは、倉持さんが初めてコメディと銘打って書いた作品というのもあって、「ちゃんと笑わせなきゃいけない」というプレッシャーがふたりともありましたよね。これは本当に面白いんだろうか……とわからなくなってきて、初日は不安でしょうがなかったけど、ちゃんと笑ってもらえて。自分たちは間違ってなかったんだなという安心感はものすごく大きかった記憶があります。

倉持 三宅さんは、役者だけで話す時間みたいなときに「こうしようか」という話をわりとしてますよね。

三宅 倉持さんの書いたト書きを見てると、きっとこうしたいんだろうな、となんとなくわかる。もちろん100%ではないですけど。そのためにはこうしたら近づくんじゃないの? とか、俺はこんなことできますけど、みたいな提案はしますね。

倉持 そういう役者同士のコミュニケーションの取り方は、回を重ねるごとに自然な形になってきている気がします。

三宅 同じシリーズを7回もできることって、演劇ではあまりないですからね。それを倉持さんと一緒に作り上げたという自負もありますね。

倉持 あえて例えるなら、藤子不二雄みたいな関係ですよね。そのまま置き換えられるわけではないけど、話を考える人と書く人がいて、ひとつのキャラクターを動かすときに集まって、書き上げたら解散して……。

三宅 今回はホラーだから、(藤子)A先生ですね(笑)。

倉持 1作目から14年経って、毎回迷うんですけど、一番よくないのは、「鎌塚っぽく書かなきゃ」と自己模倣になってしまうこと。でも、そうなりかけたことは何度もあるし、今もそういう罠はいくつもある。だから毎回、その時点で自分が面白いと思うことを書いていきたいですね。それに三宅さんが乗ってくれるかどうかで、今後も続くかどうかが決まってくるのかな。

作・演出:倉持 裕 出演:三宅弘城 天海祐希 ともさかりえ 玉置孝匡  羽瀬川なぎ 池谷のぶえ 藤井 隆 3月30日(日)〜4月20日(日)  東京・世田谷パブリックシアター 他、島根・大阪・新潟・愛知公演あり。

〔 舞台 〕M&Oplays プロデュース
『鎌塚氏、震えあがる

011年から定期的に上演されている「鎌塚氏」シリーズの最新作。三宅弘城さんが主演を務め、倉持裕さんが作・演出を手がける。
舞台は山深い場所にそびえる大御門伯爵家の別邸、通称“幽霊屋敷”。女主人・カグラ(天海祐希)は霊感が強く、屋敷では怪奇現象が絶えなかった。
カグラに仕える“完璧なる執事”こと鎌塚アカシ(三宅弘城)はおびえながら働いていたが——。

作・演出:倉持 裕
出演:三宅弘城 天海祐希 ともさかりえ 玉置孝匡 
羽瀬川なぎ 池谷のぶえ 藤井 隆
3月30日(日)〜4月20日(日) 
東京・世田谷パブリックシアター
他、島根・大阪・新潟・愛知公演あり。

脚本・演出家
倉持 裕さん
1972年生まれ。劇団「ペンギンプルペイルパイルズ」を主宰し、作・演出を担当。舞台のほかドラマや映画の脚本でも活躍。近年は舞台『リムジン』『帰れない男』の作・演出を手がける。

俳優
三宅弘城さん
1968年生まれ。1988年より「劇団健康」(現ナイロン100℃)に参加。2011 年より「鎌塚氏シリーズ」で主演。「グループ魂」では “石鹸”としてドラムも担当。1 月17日に映画『室町無頼』が公開。


撮影/久富 健太郎 スタイリスト/Chiyo 文/工藤花衣

大人のおしゃれ手帖2025年1月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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  • 作・演出:倉持 裕 出演:三宅弘城 天海祐希 ともさかりえ 玉置孝匡  羽瀬川なぎ 池谷のぶえ 藤井 隆 3月30日(日)〜4月20日(日)  東京・世田谷パブリックシアター 他、島根・大阪・新潟・愛知公演あり。

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