桜の季節に観たい“泣ける”映画・ドラマ3選
桜に重ねる生きる意味と尊さ。樹木希林、最後の主演作
『あん』
桜並木にあるどら焼き店「どら春」の雇われ店長・千太郎(永瀬正敏)のもとに、働かせてほしいと懇願する老女・徳江(樹木希林)が現れます。徳江が心を込めて作る粒あんのおいしさが評判を呼び、店は大繁盛。しかし、ある噂により客足は遠のいてしまい……。
その噂とは、徳江がかつてハンセン病を患っていたということ。かつて日本では「らい予防法」により、この病気にかかった患者を生涯施設に入所させて社会から隔離していました。1996年に法は廃止されましたが、ハンセン病に対する偏見や差別は根強く残っています。本作は、人としての尊厳を奪われながらも人生を生きようとするひとりの女性を描いた作品で、ドリアン助川による同名小説をもとに、河瀨直美監督が映画化。樹木希林と永瀬正敏の自然な演技が心に残ります。
ロケ地は東村山市内で、「どら春」のセットが組まれたのは西武新宿線「久米川駅」の南口付近の桜並木、終盤の素朴な桜の風景は「多磨全生園」(国立ハンセン病療養所)です。桜で始まり桜に終わる本作に、生きる意味や命の尊さを考えさせられます。
『あん』
2015年製作
Blu-ray:¥6,380/DVD:¥3,520
発売・販売元:ポニーキャニオン
©2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/MAM/ZDF-ARTE
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構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。