鈴木亮平さんの「いざいざ奈良!」に誘われて 古代飛鳥の歴史ミステリーをたどる大人の春旅へ
竹林散歩で癒やされながら酒船石を見学。
未だ解明されていない用途に想像がふくらむ
引き続きプロガイドの岩井さん案内のもと遺跡めぐりへ。美しい竹林を抜けてゆるやかな坂を登っていくこと数分。巨大な石が現れました。こちらは「酒船石(さかふねいし)」と呼ばれており上から見ると何やら意味ありげな幾何学模様の彫り込みが。これが何に使われていたのか、その謎は未だ解き明かされていないのだそう。
様々な考察を誘う幾何学模様の彫り込み。
古代この付近には道教の施設があったそうで、祭祀や占いに使われたのではないかという説が有力ながら、酒や薬を作っていたという説もあれば水を引くための庭園施設だったなど諸説あるそう。ユニークな視点で手塚治虫氏の漫画にも描かれているそうです。近くには亀の顔が彫られた「亀石」や、「亀形石造物」もあり、古代の文化や暮らしに思いを馳せながらの散策コースにぴったり。レンタサイクルもあるので、サイクリングコースとしてもおすすめです。
キトラ古墳の資料館で太古の文化に触れる
古代史に興味があるなら訪れておきたいのが「キトラ古墳」。飛鳥時代(7世紀末〜8世紀初め)に築かれたとされる古墳は、発見当初から注目の的でしたが、1983年に石室内部の調査が行われ、さまざまな歴史の断片が明らかになりました。復元された墳丘は飛鳥歴史公園内で見ることができますが、より詳しく知るために様々な資料や研究結果が展示されている『キトラ古墳壁画体験館 四神の館』を訪れました。
石室のレプリカで古墳内部を体感!
展示室を入るとすぐに内部の装飾画を再現したレプリカがお出迎え。
キトラ古墳の特徴は石室内の壁に描かれた壁画。東西南北の壁には中国の神話に描かれた四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)、天井には当時の天文学を感じさせる「天文図」が描かれており、レプリカではその様子が忠実に再現されています。
レプリカ内部壁画の白虎。四神が揃っている古墳壁画は、日本で唯一キトラ古墳だけで国宝に指定されています。
ほかにも発掘当時の様子を映した貴重な映像や天井の天文図を再現した展示などがあり、脳内はしばし古代飛鳥へトリップ。展示をめぐりながら様々な考察に思いを馳せるのも楽しい。
壁画には四神だけでなく十二支像も描かれていたことがわかっており、それらを復元した資料も。
現物の「国宝キトラ古墳壁画』は年に数回特別公開されているので興味がある人は事務局のホームページをチェック!
キトラ古墳壁画体験館 四神の館
【住所】奈良県高市郡明日香村阿部山67 国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内
【TEL】 0744-54-5105
【時間】9:30~17:00(3月〜11月)、9:30~16:30(12月〜2月)
【休館日】2月・4月・7月・11月の第2月曜(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月3日
https://www.asuka-park.jp/area/kitora/midokoro/#midokoro01
旅のプランニングは【いざいざ奈良! 特設サイト】を参考に!
CM撮影の舞台裏から奈良のおすすめのツアーも
歴史好きとしては一日で様々な遺跡を巡ることができて大満足。「いざいざ奈良!」のCMキャラクターをつとめる俳優の鈴木亮平さんは、今回CMのロケ地選びから企画に参加したそうで、飛鳥エリアはかねてから奈良の中で最も興味を示していた場所だそう。そんなCM撮影の舞台裏から奈良のおすすめのツアーまで情報満載の特設サイトがオープン。旅のプラン作りにぜひ役立てて!
【いざいざ奈良!特設サイト】
https://nara.jr-central.co.jp/campaign/izaiza_asuka/
写真・文_吾妻枝里子
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この記事を書いた人
エディター・ライター吾妻枝里子
出版社勤務を経て独立。女性誌やウェブメディアを中心に、ファッション、旅、ライフスタイルなどの記事を手掛ける。ダンス、ボディボード、SUPなどアラフィフから新しい趣味に挑戦中。2匹の保護猫と海辺の街に暮らす。
Instagram:@eriko_azuma