堤人美さんに教わる
「だし」の使い方をマスターすると料理が見違えるほど美味しくなる!
「イチからだしを取るのはたいへん」というのは、思い込みと堤人美さん。
手軽にだしを取る習慣をつけると、調味料要らずでおいしい料理が楽しめます。
教えてくれたのは・・・
堤 人美さん
身近な食材の味を活かしたセンスのいいレシピが人気。書籍や雑誌、CMの料理製作も手がける。近著『なんでもレモン』をはじめ、著書多数。
だしをちゃんととって素材のおいしさを味わいます
煮干しやひき肉はそのまま具材にだしをとるのは意外と簡単
「調味料を使わずとも、素材から出る旨味で十分おいしい」と話す堤さん。そのため、料理を作るうえで、だしを取ることは欠かせない、といいます。
「若い頃からだし感のある料理が好きなので、簡易的にでも必ずだしはとるようにしています。忙しいときは、かつお節をザルに入れ、サーッと熱湯をかけるだけ。こんな方法でも十分おいしいだしがとれるんですよ」
イチからだしをとるなんて面倒、と顆粒のコンソメや粉末だしを使っている人も多いはず。しかし、堤さん曰く「西洋のブイヨンや中国の上湯に比べたら、日本のだしは意外と簡単」。
もっともよく使うという煮干しは、取り除く手間を省き、具材として食べてしまうのが堤さん流。さらに、肉や魚介など旨味の多い食材を使えば、煮込むだけでおいしいだしが出るといいます。
「だしとしても具材としても使えるのがひき肉。新鮮な肉を選び、焼き付ける際に日本酒をふりかけると臭みが消え、ていねいにあくを取りながら煮出せば、和洋中、何にでも合うおいしいだしがとれます」
パックや顆粒のだしの中には塩や旨味成分などが入っているものも多く、「簡単にだしを取ることを覚えて、素材そのもののおいしさを知ってほしい」と堤さんは提言します。
煮干し・かつお・昆布で簡単に
「煮干し、かつお節、昆布は常備し、料理や食材などに合わせて選びますが、最もよく使うのが煮干し。簡単にとれ、我が家の日常だしです。私はそのまま具材として食べていて、栄養も満点」。
煮干しの脂は時間とともに酸化するため、乾煎りするのがおいしく仕上げるコツ。
鮮度の高いうちに使い切るよう心がけて。
煮干し
常備しているのは瀬戸内「やまくに」のいりこ。香川県伊吹島産「かたくち煮干し」で完全無添加。うろこ剝がれのない、きれいな銀付で上品ななかにも旨味が豊かに広がります。
かつお
よく使用するのは「築地和田久」削り節。手軽にだしをとりたいときはスーパーで買えるパックの削り節と水を鍋に入れて煮出しても。「うどんのだしは、かつおに限ります」
昆布
利尻の昆布をよく使います。すっきりした味に仕上がるので、澄んだ味わいの煮物などに。かつおや煮干しの動物性の旨味と合わせると「旨味の相乗効果』でよりおいしく。
ひき肉は万能!
中華や和食、洋風の料理にも
ひき肉は何より鮮度が大事。
「鮮度が高いと臭みが出にくいので肉屋で挽いてもらうのが理想です。洋風や中華風、和風など、炒める際の油や仕上げの調味料、加える香味野菜などで自在にアレンジできます」。
例えば、オリーブオイルとセロリ、ローリエで洋風、ごま油としょうがとねぎで中華風、しょうがとしょうゆで和風に。
よく使うのが豚ひき肉と鶏ひき肉。
鶏ひき肉は脂分が少なく、鍋底にこびりつきやすいので焼き付けず、水と一緒に鍋に入れて火にかけ、じっくりと煮出すのがポイント。
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