【大人の京都旅】小学校だったモダン建築がラグジュアリーホテルに!「ザ・ホテル青龍 京都清水」宿泊体験《前編》
大人の京都旅ってこういうこと! 贅沢な非日常を満喫
京都駅からタクシーで20分ほど、世界遺産 清水寺の参道の中ほどに位置する「ザ・ホテル青龍 京都清水(以下、青龍)」。そのエントランスは至ってシンプル。ここなの……? と思いながら進んだ先には、“これですこれ、こういう京都に来たかったんです!”という光景が広がっています。
客室は48室だけとあってホテルの敷地内は、ついさっき人をかき分けるようにしてタクシーに乗ってきたとは思えないほど静か。そして視線の先には、清水エリアのシンボル、法観寺の「八坂の塔」が絵のように見えているんです。
歴史を感じさせるホテルの建物は、ちょっと珍しいコの字形をしています。というのも、実はこちら、もともとは80余年におよぶ歴史のある学び舎・清水小学校だった建物なのです。昭和8年に建てられた当時の外観やディテールを大切に守りながらも、モダンな息吹を吹き込んで生まれた“京都で最も世界遺産・清水寺に近い”ラグジュアリーホテルです。
探してみると、小学校として地元の子どもたちが通っていた当時の面影が……。京都では明治維新後、町の人々のなかから児童教育に力を入れるべきだという声がいち早くあがり、国による制度に先駆けて当時の住民自治組織だった「番組」単位で学校が作られていったそう。1869年(明治2年)に旧下京二十七番組小学校として創設され、移転改築後、2011年度の閉校まで現在の建物が地域の学び舎として愛されてきたそう。
ホテルのなかは、クラシカルな外観に融和するモダンなしつらい。階段の手すりなどそのまま残せるものは洗浄して再び元の場所で使用したり、かつて使われていた照明を新たな空間に活かしたりと元校舎の建築を最大限に残しながらも、古びることなくラグジュアリーな空間に仕上げられています。京都をはじめとする国内アーティストの作品にも注目してみて。
パノラミックスイートを見学させていただいたのですが、京都のパノラマビューを一望でき、特にベッドルームからは八坂の塔を自分たちだけで堪能できるという青龍ならではのシグネチャースイート。朝目覚めたらそこにこの絶景が広がっているかと思うと、忘れえぬひとときを過ごせることは間違いありません。
試泊させていただいたデラックスキングは、天井などに元校舎の建築をそのまま活かしたお部屋。子どもたちが勉強に集中していた空間だからなのか、私も取材の合間のデスクワークに集中できました。
お部屋に用意されているウェルカムスイーツは知る人ぞ知る名店「御菓子司 緑菴(りょくあん)」の麩焼きせんべい「みどり」、お茶は一保堂さんのティーバッグと超一流。その他の飲料も、ノンアルコール、アルコールともに無料とのこと。アメニティはスペイン・バルセロナ生まれのスキンケアブランド「Natura Bisse(ナチュラビセ)」のものでした。スリッパもふかふかで、気に入れば持ち帰りもOKだそうです。
余談ですが、合間にちょっとホテルを離れて、一澤信三郎帆布へお買い物に出かけました。創業120周年を迎え、記念の新色「あさぎ」が登場したのですが、東京に帰っていたときにちょうど開催されていた松屋銀座のポップアップショップでは完売していて手に入れられなかったんです。お店に電話したら今なら全型揃っているというじゃないですか! そんなわけで、迷った末に、牛乳瓶の配達かばんを改良して登場した「牛乳かばん」をお迎えしました。お部屋に戻って引っ張り出し、うっとり♡
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