災害に備える!
夏の防災バッグアイテムリスト
防災グッズも季節に合わせて“衣替え”が必要。
本当に自分に必要なアイテムは何か? 辻直美さんに指南いただきました。
教えてくれたのは・・・
国際災害レスキューナース
辻 直美さん
育母塾代表理事。国境なき医師団を経て帰国後、看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。看護師歴34年、災害レスキューナース歴30年。被災地派遣は国内外30ヵ所以上。
持ち出し袋も“衣替え”!
夏の防災に必須なもの
自身も阪神・淡路大震災を経験し、国内外30カ所以上の被災地で活動してきた辻さん。
「被災地は社会の様々なルールが機能せず、壊滅的な状況になります。誰もが自分のことで精一杯で助けてはくれません。被災経験のない方は、防災というとやみくもに怖がって目を背けたり、面倒臭くなって備えを後回しにしてしまいがち。普段から信頼のできるサイトなどで起こりうる災害について調べ、シミュレーションをしておきましょう」
また、辻さんいわく、日本の場合は季節に応じて防災グッズを入れ替えることが大切。冬の防寒具に対し、夏は暑さ対策や衛生グッズが必須となり、非常用持ち出し袋は定期的に見直し、正しく備えなくてはいけないと力説します。
「被災時に使える水は一日3Lで計算されていますが、成人女性が普段の生活で1日に使う水は約236L。飲食を含めて1日3Lで賄うために、夏場は特に衛生ケアグッズなどが必要になります」
また防災グッズは「買って放置するのではなく、使ってジャッジする」ことが大事と辻さん。辻さんは防災リュックのことを“私のナイト”と呼び、普段から困ったときに頼るようにしているそう。
「命が助かったのなら、1日でも早く元の生活に戻るために大切なのは“笑顔”。普段の生活のなかで、疲れてご飯を作りたくないとき、風邪をひいてお風呂に入れないときなどは、持ち出し袋のアイテムをぜひ使ってみて。ローリングストックが自然と叶いますし、そうして厳選された“笑顔の素”が持ち出し袋に入っていれば、被災時でも気持ちを前向きにできるはずです」