【50代のこよみ養生 Vol.34】梅雨のめまいはなぜ起こる?チェックリストで原因を探ろう
タイプ別・めまいの養生法&おすすめ食材
◉タイプ①が最も多かった人⋯⋯水分代謝が低下している
水分代謝が低下している可能性が高く、雨の日や雨が降る前にめまいが起こることが多いタイプです。視界がぐるぐる回る回転性のめまいが起こることも。水分代謝の低下は甘いもの、脂っこいもの、お酒のとりすぎなどで起こることが多いので、これらを控えめにするのと同時に、軽い運動や入浴などで汗をかくようにして水分代謝を高めましょう。温かい緑茶は、水分代謝の低下によるめまい対策としておすすめです。
◉タイプ②が最も多かった人⋯⋯肝(かん)が高ぶっている
ストレスや激しい感情の変化などによって五臓の肝(かん)が高ぶっているために、めまいを引き起こしている可能性が高いです。春にめまいが起こりやすい傾向がありますが、ストレスが強い場合はそれ以外の季節でもめまいが見られます。休養が足りない、夜ふかしが多いなどの生活が続くとストレスが解消されにくく、肝に余分な熱がたまり高ぶってしまうため、めまいや頭痛、頭の張り、不眠などを招くことに。しっかり休養をとり、睡眠リズムを整えてストレス解消を目指しましょう。菊花(きくか)茶は肝の高ぶりを鎮めて、めまいの改善をサポートします。
◉タイプ③が最も多かった人⋯⋯気(き)と血(けつ)がともに不足している
体内の気(き=エネルギー)と血(けつ≒血液)がともに不足しているために、脳に栄養が行き届かず、めまいが起こっている可能性が高いです。気と血の不足は、胃腸虚弱で栄養を吸収する力が弱い、睡眠不足、汗のかきすぎ、無理なダイエットなどが原因で起こりやすいもの。胃腸の負担になる冷たい飲食物を控えめにし、バランスのいい食生活を送ってきちんと栄養をとりましょう。鶏肉、うなぎ、いか、たこなどは、気や血の不足によるめまいの緩和に役立ちます。
◉タイプ④が最も多かった人⋯⋯腎精(じんせい)が不足している
五臓の腎(じん)に蓄えられている腎精(じんせい)の不足が原因のめまいである可能性が高いです。腎精は脳の働きに深く関わるもので、不足するとめまいや耳鳴り、もの忘れなどが現れるようになります。腎精の不足は老化や虚弱体質、慢性疾患、性生活の過多などが主な原因。睡眠を十分にとり、日頃から体にエネルギーと栄養をしっかり蓄えることを意識するといいでしょう。ほたて、黒ごま、くこの実などは、このタイプのめまいの防止に適しています。
なお、こうしためまいのタイプにはそれぞれ相関関係があり、例えばタイプ②はタイプ④になりやすい、タイプ③はタイプ②にもなりやすいなどの傾向があります。そのため複数のタイプに該当する場合も多く、その際はそれぞれの養生法を実践するといいでしょう。
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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