涼やかなおしゃれがお似合い
【原田知世さん】「夏はかき氷で涼みたい」
日差しが降り注ぐ季節こそ、無理をせず自分らしく。
やさしく風を通し、さらりと肌になじむ素材に身をゆだねて、しなやかに新しい季節を楽しんで。
心と体にそっと寄り添う夏のおしゃれを、原田知世さんと一緒に、ゆっくりと紐解いていきます。
以前にも増して、暑さが際立っている近ごろの夏。だからこそ、装いは心地よさを大切にしたいもの。
原田知世さんの夏のおしゃれは、風通しのよさや涼感はもちろんのこと、色選びもいつも以上に大切にしているそう。
「夏は明るい色を着たくなるし、見たくもなりますよね。今日のブルーのストライプのセットアップも着ていて楽しかったですし、グレーのジャケットに合わせたシャツも、微妙なニュアンスがあってとても好きな色でした」
夏はいつも以上に体のケアが求められる時季。食欲が落ちやすいときもさっぱり食べられるそうめんが定番だそう。「料理動画のアイデアを参考にしつつ、トッピングを変えて飽きないようにしています。梅干しやみょうが、きゅうり、卵焼き…といろいろ用意してにぎやかに食べるのが好き。水分補給も大事なので、夜中に目が覚めたときに飲めるように、お水をベッドの横へ置いておき、日中は黒豆茶や韓国のとうもろこしのひげ茶など、香ばしいお茶をよく飲んでいます」
暑い日のごほうびに、冷たいかき氷を食べに行くのも、この季節の楽しみ。
「最近はフルーツがたっぷりのった豪華なかき氷も増えていますよね。そういうものも美味しいけど、かき氷と焼きそばをセットで食べられるような、昔ながらのお店に行くのが楽しい。本当は軽井沢や北海道のような涼しいところへ出かけたいけど、時間がないときはそうやって身近な場所で涼を取りたいですね」
7月には、ミニアルバム『アネモネ』をリリース。昨年11月に発表した『カリン』と対になる、夏をテーマにした軽やかなアルバムに仕上がっているそう。
「つい最近、レコーディングが終わったばかり。『カリン』は冬をイメージした、日だまりのような温かみのあるアルバムでしたが、『アネモネ』はドライブミュージックを思わせる、ビートの効いた疾走感のある曲が多くなっています」
参加しているミュージシャンは、3曲目のタッグとなるゲスの極み乙女の川谷絵音さんや長年の音楽仲間である高野寛さんをはじめ、原田郁子さん、土岐麻子さん……と個性にあふれたメンバーばかり。
「郁子さんが、私の出身地である長崎をイメージした歌詞を書いてくださったんです。ただ、私は14歳で長崎を離れてしまったので、私が見ていた長崎と今の長崎は、微妙に違うんですよね。何度かメッセージのやり取りをしたあとに、私の話を郁子さんが広げて、歌詞にしてくれました。
かつて私自身が見た景色やエピソードが織り込んであって、1つの映画のようにも感じられて……。個人的な思い出がこんなふうに形になるのは初めてだなあ、と。他の方が聴いたらどう感じるのかな?と思いつつ、思わぬ発見があったことをうれしく思っています」
数年前からボイストレーニングに通い、新しい歌い方を探求している原田さん。
今回のレコーディングでも今までと違う楽曲のつくり方にトライしているそう。
「マイクを通して自分の声をコントロールすることが、前作よりもできるようになった気がします。今回は、歌うだけではなく『声をつくる』という作業に挑戦していて。ただ思いのままに声を響かせるのではなく、着地点を想定した上で、『ここに到達するにはどのくらいのボリュームで歌えばいいか』とバランスを考えながら歌っているんです。
思い切り声を出した方が、歌っているときは楽しいかもしれないけれど、あえて抑えることで作品になったときによりエモーショナルに聴こえる。そういった、今までとは違ったものづくりができました」
作品づくりの合間の気分転換は、Netflixで韓国ドラマを観ること。
「少し前には姉から薦められた『ペントハウス』を観ていました。セレブたちの話なので衣装も豪華で、それぞれのキャラクターに合ったスタイリングやヘアメイクを見ているだけでも楽しいんです。
出ている俳優さんの強いまなざしにも引き込まれて。シーズン3まであるんですけど、観始めたら『あと1話だけ……!』と止まらなくて(笑)。そういう時間も、いいリフレッシュになっています」
TOMOYO HARADA
1967 年生まれ、長崎県出身。1983年『時をかける少女』で映画デビュー。近作に映画『星の子』『35 年目のラブレター』、ドラマ『あなたの番です』『半分、青い。』『スナック キズツキ』など。歌手としてもデビュー当時からコンスタントにアルバムを発表しており、7 月23日には、前作『カリン』と対をなすミニアルバム『アネモネ』をリリース。
撮影/枦木功[nomadica] スタイリング/青木千加子 ヘアメイク/Momiji Saito[eek] 文/工藤花衣
大人のおしゃれ手帖2025年8月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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