アートマニアが大注目!のこの夏行きたい展覧会3選
まだ世に知られていない日本美術の名作に光を当てた『日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!』。
江戸時代の人気絵師、伊藤若冲と円山応挙、ともに京都で活躍したふたりの合作にも注目です。
この春以降、近畿圏では大阪関西万博にあわせ、国宝、重要文化財を目玉とする大規模な展覧会が続々と開催されています。
会場となる美術館、博物館では日本が誇る名品が紹介され、世界中の人々の眼を楽しませています。
一方、大阪中之島美術館で開催される「日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!」は、それらの展覧会とは少し趣が異なります。
展示室を飾るのは、既によく知られた作品ばかりではなく、研究者ですらあまり知らない、一般の方々はほとんど目にしたことがない素晴らしい作品たちです。
縄文から今日まで脈々と続く日本美術には、絵画、彫刻、工芸などさまざまな分野にわたり知られざる鉱脈が潜んでいます。
今や江戸絵画の人気を牽引する伊藤若冲(1716―1800)も、大規模な回顧展が開催された2000年以前は「知られざる鉱脈」のひとつでした。
美術史家たちの地道な調査、研究が実を結び、その成果がメディアを通して拡散され、若冲作品の魅力が多くの人に知られるようになったのです。
そうした中、昨年、伊藤若冲と円山応挙の合作による「竹鶏図屏風・梅鯉図屏風」が新たに発見されました。若冲と応挙は同時代に京都で活躍していたものの、これまで二人の交遊を示す資料は見つかっていませんでした。そうした中での新発見。
展覧会では、この合作を初公開します。縄文土器から現代に至る日本の知られざる作品たちをご覧いただき、ご自身の眼であらためてその鉱脈を掘り起こし、今後の日本美術史に刻むにふさわしい美しい宝石を見つけてみてはいかがでしょうか。
トップ掲載作品
(右)円山応挙「梅鯉図屏風」天明 7(1787)年二曲一隻 紙本金地墨画
(左)伊藤若冲「竹鶏図屏風」寛政 2(1790)年以前 二曲一隻 紙本金地墨画
教えてくれたのは・・・
大阪中之島美術館
主任学芸員
林野雅人さん
専門は日本近代美術史。近代大阪の日本画の研究や再評価などを進める。
「日本美術の鉱脈」展
未来の国宝を探せ!
場所:大阪中之島美術館(大阪府)
開催:開催中〜 8 月31日(日)
開館 :10:00〜17:00
(7月18日〜8月30日の金曜日、 土曜日、祝前日は19:00まで※入場は閉場の30分前まで)
閉館 :月曜日、7月22日(7月21日、8月11日は開館)
06-4301-7285(大阪市総合コールセンター)
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