桐島かれんさんの暮らしの知恵
お香で気持ちを整える
連日の雨と蒸し暑さで、気分も沈みがちなこの季節。
心と空間をすっきりリフレッシュするために、かれんさんが取り入れているのが「お香」です。
清涼な香りの力を借りて気分を整え、うっとうしい季節も軽やかに乗り切りましょう。
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お香を焚く行為も気持ちの切り替えに
雨の日が続くと、どうしても気持ちがふさいでしまうもの。空間をリセットし、気持ちをしゃきっとさせたいとき、私はよくお香を焚きます。
お香は古くから場を清めるために使われてきただけに、空間を整える効果も高い気がしますし、香りの成分には抗菌・殺菌効果のあるものも。
火を付けて、煙が立ち上るまでの一連の流れも心を落ち着けてくれます。
わが家ではお客さまを迎えるときにもお香を焚くので、家族や夫のアシスタントたちに向けて、「これから来客がありますよ」という合図にもなっているんです。
香りというとアロマが一般的ですが、長く香り続けるアロマよりは、私は穏やかで静かな余韻のあるお香の方が好み。
白檀(びゃくだん)や沈香(ちんこう)、伽羅(きゃら)、といった天然の香木を使った落ちついた香りのものを中心に、気分にあわせて使い分けています。
香炉やお香立てなどお香にまつわる道具を集めるのも楽しいもの。
今回、撮影したのはコレクションの一部で、京都の骨董品店で見つけたものもあれば、中国やタイ、ミャンマーで出合ったものも。
猫や鳥をモチーフにした香炉は、背中や口から煙が出てくるさまが愛らしく、眺めているだけで癒やされます。
香炉はお香を立てるための灰が必要なので、私はきめの細かい「きりしま灰」をネットで買い、きれいに敷き詰めて使っています。
花や花器、背景とのバランスを考えながら、棚やサイドテーブルへディスプレイするのもよい気分転換に。
サイズもデザインもさまざまな香炉の中から、お気に入りを探す作業も楽しいものですよ。
お香を焚くための道具はひとまとめに
お気に入りのお香やマッチをまとめておくと、香りが欲しいときにさっと焚くことができて便利。
お香を入れているのはミャンマーで見つけた托鉢用の器。「京都・尾張屋の『つきのわ』や松栄堂の『雅芳』を愛用しています」
かれんさん着用:ハウス オブ ロータス 二子玉川店 03-6431-0917
撮影/平岡尚子 スタイリング/吉川恵理奈 文/工藤花衣
大人のおしゃれ手帖2025年7月号より抜粋
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