【50代のこよみ養生 Vol.40】秋の味覚を先取りして皮膚・粘膜の乾燥を予防しよう
心身を夏の「外向きモード」から秋の「内向きモード」へシフト
季節の節目ということで、四季の移り変わりをちょっと大きな視点で見てみましょう。
春や夏は、草木が生い茂って枝葉がどんどん広がる「開放」「発散」の季節です。一方秋や冬は、木々が実を結び幹や根、種に生命力を蓄える「収れん」「貯蔵」の季節。春や夏は外向きに、秋や冬は内向きにエネルギーが動くということがわかります。これは人間の体においても同様で、春や夏は毛穴を開いて熱や水分を外向きに放ち、秋や冬は体を収れんさせて熱や水分が逃げないように内向きに蓄えていきます。
つまり夏から秋への過渡期となるこの季節は、エネルギーが外向きの状態から内向きの状態へと大きくシフトチェンジするべきタイミング。そのため季節の養生においても、外向きから内向きへの切り替えを意識することが重要なポイントとなります。
エネルギーを内向きにするということは、体の内側を充実させるようなイメージ。おすすめの養生法としては、次のような方法があります。
・アクティブな時間よりリラックスの時間をより多く楽しむ
・体を動かす楽しみ方から感性を豊かにする楽しみ方を中心に
・夜が長くなるのに合わせて早く寝る
また、体やこころに「秋が来た」と意識的に実感させることも有効です。例えば、ファッションやメイクに秋色をとり入れる、コスモスやききょうなどの秋の花を部屋に飾る、美術館めぐりをして一足早く芸術の秋を楽しむ⋯⋯など。脳が秋の到来を意識することで、心身ともに内向きモードへと切り替わりやすくなるはずです。実は“ちいさい秋”探しも、心身に秋を実感させる養生になるんですよ。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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