【50代のこよみ養生 Vol.45】ほてり・不眠・気分の落ち込みなどをケアする“秋の夜長養生”
秋分を過ぎると、だんだんと夜が昼より長くなっていきます。実は、この秋の夜長をゆったりと過ごすことは、50代女性にとってとても大切な養生になるのです。特にほてり、のぼせ、不眠、乾燥などが気になる人は、ぜひ“秋の夜長養生”で心身を整えてみてください。
長い夜をくつろいで過ごすためのタイムスケジュール
一般的に50代女性の多くは「陰(いん)」が不足している傾向があります。陰とは東洋医学で体を潤す水分や血液のことをさし、陰が不足するとほてり、のぼせ、不眠、乾燥などの更年期によく見られる不調が起こりやすくなるのです。
そんな陰を補うのに適した季節が秋と冬。そして陰が生まれるのは夜の時間帯なので、秋の夜長は陰を補うのに最適なときなのです。
そこでまずは、夜の過ごし方を秋の夜長に合わせて少し見直してみませんか?
秋分の日没はだいたい17時半~18時半で、今後さらに日没が早くなっていきます。そのぶん、夏場よりも少し生活サイクルを前倒しにして夜のタイムスケジュールを組んでみるといいでしょう。
例えば、夕食の時間をいつもより30分ぐらい早めにします。18時台に食べられると理想的です。夕食を早くすませたほうが早めに消化活動が終わって胃腸が休まるため、夜の眠りがスムーズになります。夜遅い食事は胃腸に負担をかけ、眠りも妨げるので、少しでも早めに夕食をとれるように調整してみてください。なお、夕食は胃腸に負担がかからないように、温かくて消化にいい食事がベターです。
入浴は20〜21時頃に。40度前後のお湯に10〜15分ほどつかります。このとき長風呂をして汗をかきすぎると、陰を消耗してほてりやすくなるので注意して。入浴後は、薬膳茶で水分補給しつつリラックスしましょう。むくみやだるさが気になるならはと麦茶、ほてりやのぼせが気になるなら菊花茶、アンチエイジングなら黒豆茶を選んでみて。カフェインレスで甘くないので、夜遅い時間でも飲みやすいはず。薬膳茶を飲みながら、読書を楽しんでくつろぐのもいいですね。
22時になったら照明を少し暗くして、スマホはOFFにします。深呼吸やツボ押し、マッサージなどのセルフケアをしながらゆったりと眠気が訪れるのを待ち、23時までに就寝します。
⋯⋯というように、夜が長くなったぶん夕食を早くして、リラックスタイムを長くしたタイムスケジュールで過ごしてみてください。上記の通りでなくてもかまいませんが、就寝は23時を目安に。もし平日は難しいなら、休日だけでもいいので秋の夜長をゆったり過ごすといいでしょう。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
Website:https://toyoigaku-shizen.com/
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