【50代の四国旅】3年に一度の「瀬戸内国際芸術祭」は秋会期が今年のラストチャンス! アート感覚の四国水族館で癒やされる♪
美しい瀬戸内の風景のなか“瀬戸芸”西エリアをめぐるアート旅
斜面に石垣の家々が立ち並ぶ「高見島(たかみしま)」
高見島アートトレイル《星屑の子どもたち》淺井裕介
瀬戸芸の西エリアには、多度津港や丸亀港からフェリーでアクセスできます。最初に訪れたのは高見島。斜面を這うようにつづく細い上り坂や階段をあがっていくと、かつて除虫菊の栽培などで栄えた家々や空き地が「高見島アートトレイル」の作品たちの展示の場になっています。
風景になじむように作品がひそんでいるので、探すのも楽しみ。ただし、足もとにご注意を! 瀬戸芸に参加する際には、歩きやすい靴がマストです。
こちらは中塚邸に展示されている泉 桐子(とうこ)さんの絵画《The days when you said you were okay and the scene about the boat》。屋根裏には、橋本雅也さんによる木と土からなる作品群《子音と海》も。
同じ民家のはなれには谷本真理さんの陶器作品《Stepping stones of memory》が。谷本さんは石垣の隙間にそっと小さな陶器を展示した《Left things,letters》も手がけています。
淺井裕介さんの巨大な立体作品《土ヲ喰ム》の作品の一部には高見島の土も使われているほか、島を去った人々の暮らしの道具も取り入れられています。
妖精のように集落のあちこちに登場する立体作品は、淺井さんによる《星屑の子どもたち》と題されたシリーズ。
高見島でかつて行われていた「なもで踊り神下ろし式」から着想を得たインスタレーション作品《おりおりる》を手がけるのは、保良雄(やすらたけし)さん。建物に這うツタひとつまでも作品の一部になっているようでした。
海辺には、八角形の塔《鳥のための塔》が。大室佑介さんが設計を担当し、内部の漆喰壁には中谷ミチコさんの2羽の鳥をモチーフにした作品が羽ばたいています。
瀬戸内に観光客が押し寄せるさまをバッタの襲来に見立て、外来種の食材を使ったカレーを《エイリアンフード 島の外来種》という作品の一環として供しているのは、食をテーマにしたアーティスト・EAT&ART TAROさん。
そのへんでよく見かける外来植物・セイタカアワダチソウのソースはスパイシーな風味でした。
島のあちこちには、ちょっとひと息つける椅子が設置されていますが、こちらもBankART1929+PHスタジオが手がける椅子プロジェクト《家具φ》シリーズの作品。座っても大丈夫です!
この記事を書いた人