50代の大革命!
不調に効く「絆創膏を貼るだけ」整体
【前編】やり方のコツを徹底紹介

肩こりや首の痛み、腰痛、手のしびれ……。いずれも50代に多い悩みですが、ぜひ試してほしいのが「絆創膏を貼るだけ整体」。
絆創膏を貼るだけ、あなたの体を心地よく整えてくれる、簡単&まったく新しいセルフケアです。
開発者の山内義弘さんに教えてもらいました。
教えてくれたのは……
理学療法士
山内義弘さん
山梨県のAKA-博田法専門病院で研鑽を積み、山内流メソッドを確立。セラピスト向けセミナー、講演、動画配信など多方面で活躍中。YouTubeチャンネル『腰痛・肩こり駆け込み寺』の登録者数は124万人。著書に『体の不調をすべて解決する絆創膏を貼るだけ整体』(KADOKAWA)など。
解剖学的な特性を利用して「貼るだけ」で劇的に変化
「肩こりや首のこりは、筋肉をほぐすだけでは、よくならないんです」と山内さん。大事なのは、筋肉の働き方を整えることだそう。
「たとえば、肩甲骨の周りには17個の筋肉がついています。姿勢が悪いと、過剰に働く筋肉と、サボっている筋肉がでてきてしまうんです。すると、どんどん姿勢が悪くなり、肩甲骨の位置までズレてしまう。これでは、筋肉のこりをほぐしてもよくなりません」
筋肉の働き方のアンバランスに加え、関節のセンサーの不具合も、不調の原因だそう。
山内さんは、こうした筋肉の働き方や関節のセンサーにアプローチする〝山内流メソッド〟を開発。
数えきれないほどの患者さんに施術し、痛みを改善してきました。それと同等の効果が得られるのが「絆創膏を貼るだけ整体」です。
「筋肉は、ごくわずかに伸びてから、その反射で収縮しますが、サボっている筋肉は、このごくわずかな伸長ができません。ここに、絆創膏を貼ると、それがきっかけとなって、筋肉の正しい働きを取り戻すことができるのです。また、関節のセンサーも、その上の皮膚と連動しているので、絆創膏を皮膚に貼るだけで、しっかり目覚めさせることができます」
痛みの原因
肩や首、背中などの痛みやこりの原因は、主に「筋肉の働き方のアンバランス」と「関節のセンサーの不具合」の2つ。どんなときに痛みが出るかで判別します。
⚫︎じっとしていて痛い
→ 筋肉の働き方のアンバランス
筋肉の働き方がアンバランスだと、筋肉がこり固まります。すると、筋肉の中を走る神経や血管が圧迫され、痛みやしびれが生じます。正しい位置から骨がズレてしまうことも。
⚫︎動かすと痛い
→ 関節のセンサーの不具合
関節の膜(関節包・ファシア)には動きを感知するセンサーがあり、これがうまく働かないと、脳は関節の状態を把握しないまま、筋肉に命令を出すことに。関節は無理な動きを強いられて負担がかかり、痛みやこりが生じます。
ポイントは貼る“方向”無理に引っ張らなくていい
絆創膏を貼るときのポイントは、2つだけ。
まず1つは、貼る方向を守ることです。貼る方向はアプローチする場所によって異なり、下向きに貼ることもあれば、上向きに貼ることもあります。
また、体の裏側から手前に貼ることも。
「関節のセンサーや筋肉を正しく働かせるためには、筋肉の走行に沿って、刺激を入れる必要があります。そのため、まず起点で絆創膏を押さえて、終点に向かって貼る。この順番と方向だけは必ず守ってください。これさえ守っていれば、貼る位置はそれほど厳密に考えなくても大丈夫です」
もう1つのポイントは、絆創膏を引っ張って貼らないこと。引っ張って貼ったほうが、効果があるような気がしますが、かえって逆効果になるといいます。
「絆創膏を引っ張って貼ってしまうと、皮膚にテンションが入り過ぎて、動きづらくなります。また、関節にあるセンサーが過度に働いて、逆に不具合を起こす可能性もあります。ですから、引っ張らずに、ふつうに貼ってください。ふつうに貼ったときにかかる、わずかなテンションで十分です」

② もう片方の裏紙をはがす。この時、もう片方の手で絆創膏をそっとなぞるように押さえながら貼ると自然に絆創膏が伸びるのでなお◎。
③ 終点を押さえる。

NG例
絆創膏を巻く方向が違うと効果が出ません。
絆創膏の起点と終点をチェックし、方向を守って。
絆創膏を無理に引っ張って貼らないこと。
ふつうに貼るだけで、十分な効果があります。
貼る前後のセルフチェックで効果を実感
絆創膏は基本的に、症状がある側に貼ります。
肩や首など両側に痛みがあるときは、両側に貼ってください。また、不調が何か所もあるときは、それぞれに応じた場所に、同時に貼っても大丈夫です。
「絆創膏は、不調の原因となっているところに正しく貼れば、すぐ効果が現れるので、5分程度ではがしても大丈夫。また、1回貼れば、関節のセンサーや筋肉が正しい働き方を覚えて反射的に動くようになりますから、毎日貼る必要はありません〝調子が悪いな〟と思ったときなど、自分の体調に合わせて貼ればよいでしょう」
ただし、かぶれや赤みが出たときは使用を中止して、医師に相談してください。
効果を実感するために、おすすめなのがセルフチェック。
絆創膏を貼る前と貼った後に、セルフチェックをして、関節や筋肉の変化を感じてみて。
「関節や筋肉はとても繊細なものです。絆創膏で、本来の機能を目覚めさせてあげましょう」

撮影/古家佑実[SORANE] イラスト/はまだなぎさ 文/寺本彩
大人のおしゃれ手帖2025年10月号より抜粋
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