フルーツをもっと食卓に。
料理家・堤人美先生が提案する大人のマリアージュ
みずみずしい食感と爽やかな風味、自然の甘さが魅力の秋フルーツを、いつもとは違う料理で味わってみませんか。
おいしくいただくヒントを料理家の堤人美先生にうかがいました。
料理家
堤 人美さん
身近な食材の味を生かしたセンスのいいレシピが人気。
書籍や雑誌、CMの料理製作も手がける。『なんでもレモン』(Gakken)をはじめ、著書多数。
スパイスやハーブとのマリアージュで大人の味に
幼少期から大のフルーツ好きだったという堤さん。
料理家として活躍する以前から、旬のフルーツをシロップ漬けにして楽しんでいたと言います。
今では、季節ごとの〝果物仕事〟が通年行事となり、キッチンには所せましとジャムやシロップ、果実酒の瓶が並んでいます。
「年が明けたらまず、いちご。春から夏はメロン、杏、すもも、桃、秋から冬にはいちじく、ぶどう、なし、洋なし、りんご、かき、そして、みかんをはじめとする柑橘類と、一年があっという間に暮れていきます」
堤さんがとくに好きというのがジャム作り。
毎月のように旬の果物をコトコトと煮詰めるため、「全身にジャムの蒸気を浴びています」と笑います。
また、ジャムやシロップだけではなく、日々の食事にも旬の果物を取り入れています。
「今のフルーツはぜいたく品で、そのまま生で食べても十分おいしいのですが、手頃な価格で手に入る旬の時期は、ぜひひと工夫して、料理やおやつにアレンジしてみてください。違った味わいが楽しめますよ」
堤さん曰く、ポイントはスパイスやハーブ、リキュールを組み合わせて風味を引き出すこと。
「なしなど、風味がそれほど強くないフルーツは、チャービルやイタリアンパセリなどのハーブを合わせて香りを足すと、爽やかな風味のサラダになります。
いちじくなど味の濃いフルーツをコンポートにするときは、スパイスや赤ワイン、リキュールなどを効かせるとぐっと大人の味わいになります。
それから、どんなフルーツでもチーズなどで塩味を足すとジューシーな甘さが引き立ち、お酒にも合うおいしいおつまみになります。フルーツの甘味は酸味を足すと引き締まるので、なしを食べる際、すだちをひと絞りするのもおすすめです」
このように探求心を持ってフルーツの魅力を引き出している堤さん。
最近は韓医学に関心を持ち、その医学に基づいた伝統的な「韓方茶」について学び、深めているそうです。
「韓医学では〝食べられるものはすべてお茶になる〟と考えられていて、柚ユ ジ子ャ 茶など果物を使ったお茶もたくさんあります。
たとえば、青梅を漬け込んだシロップを使った梅実茶(メシル )、チョウセンゴミシの実を使った五味子茶(オミジャ)などが飲まれていますね」
ボーダーレスにフルーツの可能性を開拓し続ける堤さん。
これからもフルーツの楽しみが広がる、新たな絶品レシピが生み出されていくことでしょう。
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