【更年期の養生 Vol.3】その習慣が原因?「冷えのぼせ」を招く意外なNGルーティン
「下寒(下半身の冷え)」を悪化させる意外なNG行為

次に、上熱下寒の「下寒」=下半身の冷えを悪化させるNG行為についてチェックしてみましょう。こちらについては冷えのぼせに悩む人だけでなく、すべての女性にとって当てはまる項目は見直したほうがいい内容となっています。
◉生野菜サラダ・スムージー
ヘルシーなイメージがある生野菜サラダやスムージーですが、胃腸を冷やして消化機能を低下させるため、消化不良や水分代謝の停滞などを招くと薬膳では考えられています。特に下半身の冷えが気になる人にとっては、冷えを悪化させる一因に。野菜は極力加熱したものをとるようにし、スムージーは常温以上でとるのがいいでしょう。
◉フルーツが多めの朝食
フルーツはほとんどが体を少し冷やす「涼性」や強く冷やす「寒性」なので、朝食でフルーツを多く食べると1日のはじまりから体が冷えてしまい、エネルギー不足に。朝はおかゆや雑炊、味噌汁など、消化がよく体を温める食事をとるのがおすすめです。
◉白湯・お茶の飲み過ぎ
冷たい水は体を冷やすからと、温かい白湯やお茶を飲むことは正解。しかし、それも飲み過ぎると冷えにつながってしまいます。白湯やお茶は温かいとはいえ、本質は水分。水分は冷やす力を持つのが本来の姿なので、白湯やお茶の熱が冷めたあとに残る水分が多量になると、体を冷やしてしまうことに。白湯やお茶は、のどが渇いたときに少しずつ飲むようにしましょう。のどが渇いていないのにがぶ飲みするのはNGです。
◉もこもこソックスを履きっぱなし
もこもこソックスはポリエステルなどの化繊素材が多く吸湿性が低いため、長時間履きつづけていると湿気がこもりがち。湿気は皮膚表面だけでなく体内にもたまって血行を阻害するため、冷えやすくなります。もこもこソックスを履くときは30~60分ごとに一度脱いで湿気を発散したり、綿、ウール、シルクなどの天然素材のものを選ぶなどして冷えを防ぐといいでしょう。
なお、更年期の基本ケアについては「更年期の養生 Vol.1」でもご紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。東洋医学の知恵で体内の熱と水分のめぐりを整えて、冷えのぼせをやわらげていきましょう。
画像素材/PIXTA
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
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