【更年期の養生 Vol.4】「腟の乾燥」「性交痛」をやわらげる、デリケートゾーンと性生活の養生法
更年期におけるさまざまな変化の中でも、とりわけ人に相談しにくいのが「腟」に関すること。
特に多くの女性が直面すると言われるのが、膣の乾燥や性交痛です。
そこで今回は東洋医学でその原因にアプローチして、腟の潤いと弾力を守る養生法をご紹介します。
なぜ更年期になると腟が乾燥するのか
「大きな声では言えないけれど、最近、腟の調子がちょっとおかしい⋯⋯」
こんな悩みを持つ更年期の女性は、決して少なくないでしょう。
更年期を迎えると、腟にも変化が現れます。代表的な変化として挙げられるのは、腟の乾燥、性交痛、かゆみ、萎縮感など。更年期の不調の多くは五臓の「腎(じん)」の力の低下によるものだということは「更年期の養生 Vol.1」でもお話した通りなのですが、腟の不調もまたこの腎が深く関わっています。
腎とは体の中の“生命力の源”となるものですが、その働きには腟を含む生殖器の働きも含まれています。腎の力は35歳頃から衰えはじめ、その後は加齢とともに低下するため、更年期になる頃には腟の不調が現れやすくなるのです。
腎の“生命力の源”となるものは、大きくふたつに分かれます。ひとつは体の水源となる「腎陰(じんいん)」、もうひとつは熱源となる「腎陽(じんよう)」。更年期になるとこのうち特に腎陰が不足しやすくなるため、体全体が水分不足になりがちに。腟の潤いも不足しやすくなるため、腟が乾燥して粘膜がヒリヒリしたり、分泌液が減少して性反応が低下するなどの変化が見られるようになります。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
Twitter:@MomoOtsubo
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