50代からは住まいをすっきり自分らしく
身軽さを手にした暮らし CASE1
暮らしに変化が生まれる50代。
家族構成が変わったり、体力や将来を見据え、より軽やかに、自分にフィットした生活のために、住まいを整えた方の実例をご紹介します。
〈戸建て持ち家〉 → 〈リフォーム〉
これからもずっと快適に!住みなれた家をリフォーム
今回伺ったのは・・・
岡部久仁子さん(60歳)
スタイリスト女性誌での活躍をはじめ、ニュースキャスターのスタイリング、トークショーや講演など幅広く活躍。2014年から着物のスタイリングや少人数制の着付け教室も主宰。
家族構成:ひとり暮らし
【Before】
約65㎡ 1LDK+グルニエ 戸建て
【After】
約65㎡ 1LDK+グルニエ 戸建てをリフォーム
老後の暮らしやすさを見据え生活動線と収納にひと工夫
岡部さんがこの一軒家を購入したのはまだ30代のころ。
今年60歳になったのを機に、思い切って全面リフォームに踏み切りました。
「約20年前、仕事でご一緒した女優さんが60歳になり、老後を見据えて広い家を潔く改修されたのを拝見して、私も60になったら住まいを再考しようと決めていました。それ以上年をとると億劫になるでしょう。こだわりがあるといろいろやりたくなるから、気力・体力があるうちにと」
扉はすべて引き戸に変更。
動線を考えて、洗濯場は寝室とベランダがある2階へ。
トイレと洗面台も寝室横に増設しました。
「この家でトイレが2か所?と驚かれるけれど、夜はお酒片手にベッドで好きな映画を楽しみたいので、トイレは絶対欲しかった。長年ここで暮らしているからすべて『ここをこうしたい、ああしたい!』の積み重ね。わがままなおひとり様なんです(笑)。でもそのために服は半分ほどに減らしました。もっと減らさねばとは思うけど、道を歩けば素敵なものを見つけてしまうし、もの減らしは葛藤ですね」
暮らしを身軽にするために
Q. やめたこと、始めたこと
衝動買いはやめた。
シャンパングラスもいいものをゆっくり選ぼうと、今はなし。
「始めたのは朝の1時間、音楽を聴きながら新聞を読むこと。
1面だけはバスタブにつかりながら読みます」
Q. 手放したもの、取り入れたもの
手放したのは大量の服や調理器具。
気分でベッドの印象を変えたくて集めていたふとんカバーも思い切って処分。
寝室に取り入れた憧れの敷き詰めカーペットは足に優しくてお気に入り。
限られたスペースを巧みに活用して効率的で“使える”収納に
冷蔵庫をピタリと収めたのは物入れだったスペース。
階段下のデッドスペースには奥行きを生かしてキッチン用の引き出しを造作した。
キッチンカウンターのダイニング側にはグラスや茶器用に奥行き浅めの戸棚を造作。
食卓からさっと取れるのが便利。
階段下の引き出しを開けるとご覧のとおり。
上は食器、下の段は深く作って炊飯器まで収納。
「全部見渡せて、奥のものも取りやすいのがいいですね」
寝室のある2階に、希望どおり洗濯場とトイレを増設
洗濯機の対面には服の手洗いにも使う洗面台を設置。
プライベートエリアなのでトイレは思い切って扉なしに。
寝室に設けたデスクスペース。
「裁縫スペースにもなるし、ゆくゆくはデスク下に小さな冷蔵庫を置く予定。妄想家だからいろいろ考えるのが好きなんです」
タイルの意匠でフレンチテイストをプラス
狭かった玄関はリフォームでゆとりの空間に。
室内への扉はガラスの引き戸に替え、床はキューブタイルでフレンチテイストに。
花やアートを飾る棚は将来手すり代わりにも。
寒かった浴室は下部をハーフユニットバスに替え、上部は好きなタイルデザインを楽しむ。
もともと洗濯機があった場所はゆったりした洗面スペースに。
タイルに合わせて洗面ボウルもモスグリーン。仕切りの奥にはトイレが。
撮影/回里純子 文/nobuko sasaki〔tampopo-gumi〕
大人のおしゃれ手帖2022年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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