50代からは住まいをすっきり自分らしく
身軽さを手にした暮らし CASE3
暮らしに変化が生まれる50代。
家族構成が変わったり、体力や将来を見据え、より軽やかに、自分にフィットした生活のために、住まいを整えた方の実例をご紹介します。
賃貸マンション → 中古マンション購入
開放的な暮らしを求めて選んだ街と家。
マンションをフルリノベーション
今回伺ったのは・・・
CASA Pecora主宰
武藤由空さん(58歳)
ザ・コンランショップ勤務を経て独立。
整理収納をメインにした空間提案を行う、部屋づくりのコンサルタントに。
趣味が高じて地元の俳句結社の業務にも携わる。
家族構成:ひとり暮らし
【Before】
約70㎡ 1LDK 賃貸マンション
【After】
約58㎡ 1Room 分譲マンション(中古)
アイデア収納術がすっきりの秘密
ザ・コンランショップのシェルフやエメコチェアなどアルミ素材を利かせたダイニングスペース。
「サイズが合うものを探してテーブルだけは新調しました」
武藤さんにとって素敵な部屋の第一歩はまず片付いていること。
そのためには収納が使いやすく、さっと出し入れできることが大切だと話します。
終の住み処と決めて住み替えた、鎌倉の海を望むヴィンテージマンションも自由な発想の自分流収納術が印象的です。
「憧れだったこの物件が格安で売りに出ているのを見つけて、6年前に暮らし替えを決断しました。魅力的な物件ではあるものの、築年数が経っていることもあり、無理なく購入できる範囲だったので、これからの人生、素敵な景色を眺めながら毎日を過ごすのもいいかなと。
部屋が小さくなったぶん、ものはここに入るだけと決め、収納の工夫で見え方を整えるように。大きなクローゼットをひとつ作り、あとは既成概念にとらわれずにものに合わせた収納を場所ごとに設えて、使い勝手よく。部屋が小さくても、ちゃんと小さく生活できるんだと実感しています」
暮らしを身軽にするために
Q. やめたこと、始めたこと
東京への通勤をやめてストレスフリーに。
始めたのは俳句。
「東京と違って新しい刺激は減ったけど、野山を歩いてから句作りをする吟行をしたりと、地元の生活を楽しんでいます」
Q. 手放したもの、取り入れたもの
愛用のソファはスペースがなくて手放すことに。
「前の家ではソファまわりで過ごすことが多かったけど、なければないで暮らせるもの。取り入れたのはサイズ感にこだわったテーブルだけ」
こまごましたものは使う場所に。適在適所の収納を作る
テレビ台兼ベンチの下には「商店劇場」でサイズオーダーしたキャスター付きボックスを並べ、書類や本などを収納。
サニタリーでは無印良品のファイルボックスに合わせてタイルの棚を造作。
日用品や薬類、ストックなどを収納。
玄関は狭いので、靴を片方ずつ縦列に収納する靴幅サイズの薄い棚を考案。
棚の両サイドから出し入れする仕組み。
海を望む壁一面の大きな窓が開放的なLDスペース
チェストが程よい目隠しになるベッドは、毎朝クッションを整えてソファコーナーに。
充電器などのコードのごちゃつきは布製ボックスを使ったコンセントステーションですっきり。
キッチン収納は扉をつけず自由な発想で私好みに整理整頓
生活感の出やすいキッチンは扉がないぶん、バスケットやボックスなど収納アイテムを上手に使いこなして見え方を整える。
カウンター下にはエレクターシェルフを入れ、無印良品のファイバーボックスでキッチン道具やストックなどを収納。
発想次第でデスク収納だって大活躍。
大きなクローゼットをひとつ作り付けて収まるぶんで暮らす
クローゼットの扉はなんとプラスチックダンボールのパネル。
吊り扉のレールとフレームはアイアン職人でもある大工の親方にオーダー。
洋服はもちろん、ふとんや季節家電などもここに集約。
一番手前は日々使う雑多なものを置くスペースにして、部屋が散らかるのを防止。
自由自在な発想で機能的かつ楽しく身軽なインテリアに
キッチンの脇に小さなメイクコーナーを。
使うのはイケアのウォールシェルフとフェルトボックス。
「アンティークの鏡台が見つかるまではこれで」
武藤家のドアストッパー兼戸当たりは洋書の古本。
実は背表紙の厚みで選んで購入するディスプレイブックを利用。
撮影/斉藤有美 文/nobuko sasaki〔tampopo-gumi〕
大人のおしゃれ手帖2022年12月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください
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