2023.01

02

この記事の
関連キーワード

大人のおしゃれ手帖
の記事をシェア!

北欧便りvol1 キャンドルでほっこり冬の暮らし

2023年がいよいよスタート!
北欧の国ノルウェーから、大人世代に伝えたい暮らしのヒントをレポートする新企画。
第1回目は、冬の北欧の暮らしに欠かせない、キャンドルにまつわるお話。キャンドルのあかりがみんなを"ヒュッゲ”(ノルウェー語で、心地いいの意)にしてくれます。

冬はキャンドルで”ヒュッゲ”!

↑ 暖炉の上にキャンドルを飾り、暖かさを演出します。この暖炉の側で読書を楽しんだり、寛いだりします。

スカンジナビア半島の西岸に位置するノルウェー。フィヨルドと山々に囲まれた美しいこの北国の冬は、寒いうえに暗いのが特徴です。日照時間が短く(ちなみに12月は、朝9時から午後3時までと約6時間程でした)、しかも日中でもまるで夕方のように薄暗いため、必然的に家の中で過ごす時間が多くなります。室内を明るく照らす照明を演出し、暖かみの感じられるインテリアをしつらえ、ヒュッゲ(心地よい)に過ごします。

特に、キャンドルはノルウェーの暮らしに欠かせません。暖炉の上や食卓、窓辺など室内の至るところに好みのキャンドルを飾り、あかりを灯し、ほっこりした雰囲気を演出するのです。
 アドベントキャンドルを飾る習慣もその一つです。クリスマスイブ直前の日曜を基準に、4週間前から週末の日曜ごとにキャンドルを1本ずつ灯していくのです。暮らしにキャンドルのあかりを取り入れながら、クリスマスを迎えるという、ノルウェーらしい慣わしです。

↑夕食時には食卓の上にキャンドルを並べてあかりを灯します。柔らかなあかりと共に温かいスープなどをいただくのがノルウェー流ヒュッゲ。


冬の楽しみ、キャンドル作り

外務省に勤めるカーリ・ヒルトさん宅では、毎年友達や近所の人を集めてキャンドルを手作りします。今回取材で訪れたのは昨年の11月 25 日。カリメッセ(聖カタリナ)と呼ばれるキリスト教の祝日で、 ノルウェーではこの日にキャンドル作りをする慣わしがあります。寒いけれどたくさん着込んで、庭でみんなでお喋りしながら自分好みのキャンドルを作る。こんな時間もノルウェー流ヒュッゲなのです。

用意するものは、たこ糸と木のスティックと市販のロウ。

木のスティックに糸を結んで、湯煎で溶かしたロウの鍋の中に、入れたり出したりを根気強く繰り返します。するとロウが糸に絡みつき、だんだん太くなってきてキャンドルの形になっていきます。

「慣れたらこんなデザインのキャンドルを作ることもできるようになるわよ」とヒルトさん。自分だけのオリジナルを作ってお部屋に飾るのはとてもヒュッゲなんだとか。

手作りのキャンドルはクリスマスなどの贈り物としても喜ばれます。キャンドルが完成し、乾燥し終わったら、たこ糸を切り綺麗に整えてラッピング。


家の至るところにキャンドルを飾って心地よさを演出

↑オスロ市のクリエイターやアーティストが多く住むグルーネルロッカ地区の伝統的なノルウェーの木造家屋に住むブリンさん。窓辺に置いたダイニングテーブルには、いつもキャンドルを灯します。

なぜこんなにもノルウェー人はキャンドルが好きなのでしょうか。作家・ストーリーテラーのティリル・ブリンさんが教えてくれました。
「私たちにとってキャンドルは、心に落ち着きや癒やしを与えてくれるものです。火の形、揺らぐあかりを見ていると、どんなに仕事で疲れて帰ってきても本当にリラックスできるの。ノルウェーの冬は外はとても暗く、家の中を明るく照らすためにもキャンドルに灯をともして、ほっこりした日々の暮らしを楽しんでいるんですよ」
何も特別なものは必要ない。自分の住まいにキャンドルを灯すだけで、そこが居心地のよい空間になり、心豊かな時間を送ることができるとノルウェー人は考えます。キャンドルを暮らしに取り入れる一番の目的は、ヒュッゲ(心地よさ)を演出すること。心地よさを感じる、心の余裕を作る、そんなことが暮らしには大切なのかもしれません。

ノルウェーでは窓辺に植物、お花、キャンドルなどを飾ります。「特に家にゲストを招く時は部屋中のキャンドルを灯しますね」とブリンさん。「それが歓迎の印であり、ゲストにも居心地のよさを感じてもらえると思うから」

マーケットで購入したアンティークのお気に入りのキャンドルスタンド。キッチンやリビングや食卓などどこへでも移動させて、ヒュッゲな空間を作ります。


写真、文:古澤恭子
出版社で長年女性誌編集に携わった後、北欧に移住。現在ノルウェー在住、ライター&編集者として活動、また地元でガイド・コーディネート業も行う。


*画像、文章の無断転載はご遠慮ください

この記事のキーワード

記事一覧へ戻る

大人のおしゃれ手帖の記事をシェア!