近藤サトさん/高田聖子さん/藤田一照さんがお答えします!
大人の「もやもや」相談室web版②
夫やきょうだいの人間関係など、日頃感じている大人の「もやもや」。
50代のお悩みに、各界で活躍する3名の方にアドバイスをいただきました!
第1回は夫婦関係の悩みです。
<お悩み>「夫との会話がなく辛いです」
50歳主婦、中学1年生の息子と夫の3人暮らしです。夫の仕事は保険関係です。稼ぎはそこそこあるのですが、仕事が多忙なせいか夫婦の会話がないのが辛いです。夫の仕事の付き合い(飲み会)はコロナ以前よりは減ったものの、帰宅すると疲れ切った様子で、日常の会話をしてもテンションが違うようです。休日も家でリモートで仕事をしていたりします。一緒に出掛けている夫婦を見るとうらやましく思います。どうすればいいのでしょうか。
advice
「趣味やボランティアなど
自分だけのつながりを探してみて」
――近藤サトさん(フリーアナウンサー)
この方自身、コロナ禍によって友人や地域のコミュニケーションが絶たれ、話し相手がいなくなっているのかもしれません。趣味のサークルでも、地域のボランティアでもいいので、夫以外の、自分だけのつながりを見つけることをおすすめします。そうすることで夫との話題もできるし、自分の気持ちにも余裕ができるはず。それに、子どもが思春期を迎えて今とは違った悩みが生じてきたとき、相談できる相手がいることは、きっと助けになりますよ。
一方で、多忙な夫をすぐに変えるのは難しいと思うんですよね。でも、これからまた夫婦の人生のステージも変化し、いずれ夫が立ち止まって、妻と向き合う瞬間も来ます。パートナーに対しては、長い目で見てあげることも必要ではないでしょうか。
advice
「今までとは違う、新しい話題を振ってみては」
――高田聖子さん(女優)
私の知人にもご主人が忙しく、子どもは大きくなって手を離れてしまい、孤独を感じている……という人がいますが、その人はもう観念して、自分の趣味を探そうとしていますね。
やっぱり、疲れているご主人に対して、無理にコミュニケーションを取るのは難しいでしょうし、違う方向へ目を向けるのはひとつの手だと思います。
でもこの方は、それでもご主人とお話ししたいんですよね。趣味の話でもいいし、今日1日の出来事でもいいから、くじけずに報告し続けていたら、そのうち会話のきっかけが生まれるのではないでしょうか。今までは話してこなかったような新しい話題を出せば、旦那さんもおっ? と思って、乗ってきてくれるかもしれませんよ。
advice
「もやもやと考えているだけでなく
行動に移すことが大切」
――藤田一照さん(曹洞宗僧侶)
会話がないのがさびしいのであれば、最初は相手にされない覚悟で、自分から一歩踏み出して話しかけるしかないですよね。ただ、なるべく相手が答えたくなる話題を探す必要があります。まずひとつは、夫婦で決める必要があることについて。共同生活をしているわけですから、お互いに相談しないと進まないことがきっといくつもありますよね?
もうひとつは、夫が乗ってくる話題。長く一緒に過ごしてきた人なのだから、相手の趣味や関心事はあなたがいちばん分かっているはず。あまり緊迫した雰囲気にせず、コーヒーやおやつを用意して、相手が腰を下ろして話したくなるような雰囲気をさりげなく作ってみてはいかがでしょう。
この相談に限りませんが、頭の中でああかな、こうかな……と想像してもやもやするだけでは相手には伝わらない。しっかり行為にして表現することが大切です。
<アドバイスをいただいた方>
近藤サトさん(フリーアナウンサー)
1991年、フジテレビにアナウンサーとして入社し、報道番組を担当。1998年に同社を退社し、フリーランスに転身。2011年より母校の日本大学芸術学部放送学科特任教授も務める。
高田聖子さん(女優)
1987年「阿修羅城の瞳」より劇団☆新感線に参加。以降、看板女優として活躍。1995年に様々な演劇人とコラボするプロデュースユニット「月影十番勝負」「月影番外地」を立ち上げ。
藤田一照さん(曹洞宗僧侶)
1954年生まれ。28歳で東京大学大学院を中退し禅道場に入山し、曹洞宗僧侶に。33歳で渡米し、禅の普及に従事した後、2005年に帰国。著書に『ブッダが教える愉快な生き方』(NHK出版)など。
取材・文/工藤花衣 イラスト/山﨑美帆
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