温泉の泉質と効果 50代女性におすすめの温泉も!
「旅行に行くなら温泉!」という女性は多いですよね。
では、温泉の泉質にはそれぞれ期待できる効果があることをご存じでしょうか?
泉質を知ることで、より自分に合う温泉選びができます。
温泉旅行の参考になる情報をお届けします。
温泉の泉質を知ろう
療養泉とは、温泉のうち、特に療養に役立つ泉質をもつ温泉のことをいいます。
療養泉には泉質名がつけられ、泉質ごとの「適応症」があります。
適応症とは、温泉療養を行うことで効果をあらわす症状のこと。
適応症には、泉質を問わず共通する「一般的適応症」と、泉質によって定められた「泉質別適応症」があります。
温泉の泉質は10種類。それぞれの特徴をご紹介します。
【泉質の種類】
● 単純温泉
肌あたりがやわらかく、刺激が少ない。
pH8.5以上のものを「アルカリ性単純温泉」と呼ぶ。
【泉質別適応症】
浴用:自律神経不安定症、不眠症、うつ状態
● 塩化物泉
塩分が皮膚に膜をつくることで保温効果があるといわれ、「熱の湯」とも呼ばれる。
【泉質別適応症】
浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
飲用:萎縮性胃炎、便秘
● 炭酸水素塩泉
皮膚の不要な角質をとる作用がある。
【泉質別適応症】
浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症
飲用:胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)
● 硫酸塩泉
飲用は腸のぜんどう運動を促すといわれる。
【泉質別適応症】
浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
飲用:胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘
● 二酸化炭素泉
炭酸ガスが皮膚から吸収され、保温効果があるといわれる。
「泡の湯」とも呼ばれる。
【泉質別適応症】
浴用:きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症
飲用:胃腸機能低下
● 含鉄泉
空気に触れると鉄の酸化が進み赤褐色に変色する。
【泉質別適応症】
飲用:鉄欠乏性貧血
● 酸性泉
殺菌力が強い。
酸性が強いと入浴で皮膚にしみる。
【泉質別適応症】
浴用:アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症
● 含よう素泉
非火山性の温泉に多く、時間がたつと黄色く着色する。
【泉質別適応症】
飲用:高コレステロール血症
※甲状腺機能亢進症がある場合は注意。
● 硫黄泉
殺菌力が強い。
【泉質別適応症】
浴用:アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症(硫化水素型については、末梢循環障害が加わる)
飲用:耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症
● 放射能泉
温泉に含まれる微量の放射能が炎症に効果的といわれる。
【泉質別適応症】
浴用:高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎など
温泉を利用するときの注意点
温泉の禁忌症
温泉の禁忌症とは、「1回の温泉入浴または飲用でも有害事象を生ずる危険性がある病気・病態」のこと。
禁忌症には、すべての温泉に共通するものと、泉質によって禁忌症となるものがあります。
たとえば、病気の活動期、特に熱があるときは温泉浴がからだの負担になるため、すべての温泉に入ってはいけません。
また、泉質が酸性泉、硫黄泉の場合は、皮膚または粘膜が敏感な人や、高齢者の皮膚乾燥症の人は、悪影響を及ぼすことがあるため入ってはいけません。
なお、温泉を飲む場合はより慎重に行う必要があります。
特定の病気・病態の人は、定められた許容量を守るようにしましょう。
その他の注意点
おいしい料理やお酒は温泉に行ったときの醍醐味です。
しかし、安全のために食事の直前・直後や飲酒後の入浴は控えましょう。
また、脱水状態にならないよう、入浴の前後は水分補給も欠かせません。
注意点の詳細は、環境省の「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」に紹介されています。
50代女性におすすめの温泉
全国の名湯の中から、50代の大人女性におすすめの温泉をご紹介します。
岐阜県・下呂温泉
群馬県・草津温泉
兵庫県・有馬温泉
愛媛県・道後温泉
大分県・別府八湯温泉
(まとめ)
日本各地にはたくさんの名湯があり、どこも魅力的ですが、泉質を知った上で温泉地を選ぶと、より満足度の高い温泉旅行ができそうですね。
構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
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