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2024年5月号

2024年4月6日(土)発売
特別価格:1360円(税込)
表紙の人:南果歩さん

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50代女性は「骨ケア」で、いつまでも健康をキープ!(1)基礎知識編

50代以上の女性の有病率はなんと、3人にひとりとも言われる骨粗鬆症。いつまでも健康に生活するためにも今から「骨ケア」を始めましょう。

高齢化社会で骨粗鬆症が増加

骨の構造がスカスカになり、骨折しやすくなる骨粗鬆症。50代以上の女性の有病率はなんと、3人にひとりとも言われています。症状が進むと骨の強度が損なわれ、転倒したり、手をつくなどちょっとしたアクシデントで骨折してしまうことも。年月をかけて静かに進行する「silent desease(静かなる病気)」とも言われ、知らないうちに症状がすすむため、日ごろのケア、注意が必要です。
骨粗鬆症で骨折しやすいのは大腿骨頸部、腰椎、橈骨、上腕骨など。立ち上がるときや重いものを持つときに背中や腰が痛んだり、 歳を取って背中が曲がってくるのも、骨粗鬆症の症状のひとつ。特に足のつけ根の大腿骨頸部骨折を起こすと、そのまま要介護状態になるリスクが高くなります。

女性は骨粗鬆症になりやすい。閉経後にリスクが上がる

骨粗鬆症は女性に圧倒的に多い病気と言われ、発生率は男性の約3倍以上にも。その理由は、もともと男性に比べて骨量が少ないことに加え、女性ホルモンのエストロゲンが骨の維持に深く関わっているから。骨は、古い骨を壊し(骨吸収)て新しく作る(骨形成)サイクルである「骨代謝」を繰り返していますが、エストロゲンには骨形成を助け、骨吸収を抑える働きがあるため、閉経後に分泌が減少すると、骨の代謝バランスが崩れて骨量も減少します。女性にとって、閉経は骨にとって最大のリスクポイントなのです。

正しく理解している? 骨の常識チェック8

骨の基礎知識、どのくらい理解できているか、確認してみましょう。

1.骨は鍛えても、筋肉のように強くすることはできない【×】
骨も筋肉と同様に、日常生活で強化することができます。カルシウムと一緒にビタミンD、ビタミンK2(メナキノン-7)を摂る、骨に荷重をかける運動(ジャンプやジョギング、ウォーキングなど)を行う、日光を浴びたり睡眠をよくとったりすることも大切です。

2. 骨は毎日、壊されては作られる、を繰り返している 【〇】
骨も肌や他の内臓と同じように日々代謝を繰り返しています。「破骨細胞」が骨の古くなった部分を壊し、「骨芽細胞」が新しい骨を作り出し、大人は3~5年のサイクルで全身の骨は生まれ変わっているのです。骨に圧力をかけて刺激を与えると、骨芽細胞は活発になります。

3. 骨粗鬆症は女性特有の病気 【×】
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015によると、腰椎か大腿骨頸部のいずれかで骨粗鬆症と判断された1280万人のうち、女性は980万人で、女性の方が多いと言えます。ただし、男性は骨粗鬆症にかかりにくくても、罹患した場合は重症になりやすいと言えるため、女性同様に注意が必要です。

4. 魚を多く食べている日本人はカルシウム摂取量が多い【×】
カルシウムは、日本人のすべての年代で不足している栄養素。欧米人に比べてもチーズやヨーグルトなど乳製品の摂取が少なく、日本の水が軟水であることも原因と言われています。食の欧米化により魚を食べる頻度も減ってきています。

5. 高齢になってからでは骨を強くすることはできない【×】
男女とも骨の成長期である10代に骨の量のピークを迎えます。40代後半以降に、骨の量が急激に
減少します。ただし、骨作りに必要な栄養の摂取、適度な運動、日光浴などの習慣を心がけることで、減少を緩やかにしたり、骨密度を増やしたりすることは可能。骨作りは、何歳からでも始められます。

6. カルシウムは、摂ればとるほど骨は強くなり、体に良い【×】
骨のためにカルシウムは1日に800mgしっかりと摂る必要があります。しかし体に一度にたくさん摂ると、腸がカルシウムの吸収率を低下させ、血液中のカルシウム濃度が高くなり過ぎないようにするといったはたらきをします。多めに入ると筋肉や血管、眼球の一部に結合して石灰化を促すといった副作用を現すこともあり、必ずしも多く摂ればいいというものではありません。

7.骨粗鬆症予防に効果的なのはジョギングよりも、自転車【×】
骨を強くするためには、骨に圧迫力を加える運動がベター。自転車は、筋力や持久力をつけるために効果的な運動ですが、ジョギングやウォーキングで足に荷重をかけることで、骨密度をより増加させることができます。

8.骨を強くする物質の中には、記憶力や免疫力が活性化するものがある【〇】
骨を作る骨芽細胞からは、骨を強くする物質が作り出されますが、その中の「オステオカルシン」は骨形成をする以外に脳神経細胞に働いて記憶力を高めると考えられています。また、骨芽細胞が分泌する「オステオポンチン」も骨形成に効果を発揮しますが、骨髄内で免疫細胞の数を増やし、免疫力を高めることが分かっています。

骨の健康は健康寿命を延ばすためにも大切な骨の健康。日々の心がけで今からでも骨粗鬆症を予防する生活習慣を心がけて。

取材協力/コツコツ骨ラボ
画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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