人の輪が広がる
久保よしみさんのオーダーメイドキッチン
キッチンには、使う人のこだわりが詰まっています。
使い勝手のよさはもとより、気持ちを上げる工夫も満載。
だから心地よい空間になっていく―そんな素敵なキッチンをお持ちの方に、“自分の城”を見せていただきました。
今回お伺いしたのは・・・
『チャルカ』店主
久保よしみさんのキッチン
東欧で出合った旅のかけらとオリジナルの文房具を取り扱う『チャルカ』店主。
昨年、店内に待望のキッチンが完成。
食にまつわるワークショップも行う。https://www.charkha.net/
今の理想を詰め込んだ風通しの良いキッチン
カウンターは両サイドに棚を設け、必要な道具をすっきり収納。
「物の置き場所がひと目でわかるから調理や後片付けが手伝いやすいと、友人たちからも好評です」。
お手入れにはエッシャーオイルや料理で残ったオリーブオイルを使用。
少しずつ木に味が出ていくのがうれしい。
「スパイスや調味料がすっと取り出せる棚がほしい」とオーダーした棚。
キッチンに使った木の端材を利用したそう。
手作りの保存食や調理道具
大切なものをぎゅっと集めて
らっきょう漬けや山椒の醤油漬けなど、季節の食材を使った保存食作りがお得意。
農業を営むご実家から届いた大根は、タコ足にカットして切り干し大根に。
自分で仕込んだ保存食や果実酒、旅先で購入した瓶詰、調理道具などもストック。
国もジャンルも多様なお気に入りたちが集う水屋
ディスプレイのような収納でお部屋に彩りを
名古屋のアンティークマーケットで購入したという古いピンチハンガーをキッチンに。
吊るされているのは、ベランダで収穫したレモングラス。
ドライにしたものを料理やお茶に使用しているそう。
久保さん愛用のキッチンアイテムたち
旅先で出合った器や道具たち。
どれも久保さんの審美眼と小物への愛が感じられます。
キッチンの明かり取りの窓に立て掛けているカッティングボードたち。
料理をのせたり、友人たちが料理をするときのまな板になったり。
右側の小さな板は「小さな子どもたちのお手伝い用に」と残してあるかまぼこ板。
日々使うスプーンやフォークは、刺しゅうが愛らしいフランスの古いカトラリー袋に入れて収納。
スープやカレーを食べたときの口当たりが好きで集めているスッカラと木のスプーン。
友人の分も……と買い足すうちに、どんどん数が増えていった。
チェコやドイツ、四天王寺の骨董市などで購入した器やガラスたち。
欠けたら金継ぎをして、長く大切に使う。
撮影/山口健一郎 文/下川あづ紗
大人のおしゃれ手帖2023年3月号より抜粋
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