【おすすめ展覧会】1300年もの昔に思いを馳せて
「正倉院宝物を受け継ぐ ― 明治天皇に始まる宝物模造の歴史 —」
琵琶の音色に耳を傾けて
「模造 螺鈿紫檀五絃琵琶
(らでんしたんのごげんびわ)」
材料調達に15年、製作に8年の一大プロジェクト。螺鈿の装飾には人間国宝の北村昭斎さんが中心となって専門家が結集。背面(画像下)には想像上の花の螺鈿が繊細に。再現された琵琶はどんな音を奏でるのかも気になるところ。会場ではこの琵琶を演奏した音が流れています。絹糸を使った弦の琵琶は、現代の琵琶の音色とは違うとても豊かな音色、ぜひ会場で耳を傾けてみて。
*1月24日までの展示
模造 螺鈿紫檀五絃琵琶 平成23~30年(2011~18)宮内庁正倉院事務所
愛らしさの中に秘められた技法
「模造 紅牙撥鏤撥(こうげばちるのばち)」
螺鈿紫檀琵琶に付属する撥(ばち)。麒麟やお花、撥に見られる文様は「撥鏤(ばちる)」という技法の再現によるもの。赤く染めた象牙を彫ると、象牙の本来の白い生地が現れて、彫った部分が白く浮き立ってくる。装飾と白い象牙との対比で文様を見せるという技法。染まりにくいという象牙の特色もあり非常に難しいため、奈良時代以降すたれていた技法を再現したというのがポイント。
模造 紅牙撥鏤撥 昭和58年(1983)宮内庁正倉院事務所
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