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大人のおしゃれ手帖 10月号

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大人のおしゃれ手帖
2024年10月号

2024年9月6日(金)発売
特別価格:1480円(税込)
表紙の人:吉田羊さん

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【注目の展覧会】日本の美意識とチャレンジ精神
「卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展」

大人のおしゃれ手帖編集部

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会席の器や書にも注目

鈴木藏《志埜箸置》1990年 阿含宗本山蔵 《志埜丸皿》 1990年 阿含宗本山蔵

流水の旅を和食器にあらわした会席の器

会席の器は「流旅轉生(りゅうりょてんしょう)」と名付けられ、茶碗とはまた違った魅力があります。テーマは川の流れ、流水の旅。鈴木藏さんの自宅の近くには小川が流れ、せせらぎが聞こえるといいます。その小川が大海に流れ最後には天に昇り雲になり雨になって山々に降り注ぐというイメージなのだとか。それぞれ5つセットの作品群。器にあらわされた季節感をぜひ感じとって。器にはどんな料理がのるのかな、と想像してみるのも楽しい。

鈴木藏《志埜丸皿》(1990年) 《志埜箸置》(1990年) 
会席の器「流旅轉生」は1985年の個展で発表後、1990年に改編が加えられ(パートⅡとして)発表。

鈴木藏《志埜向付》 1990年(奥)、《志埜小向付》 1990年(手前)
山の形をした向付は魚を盛る器、小さい方は醬油皿として。

作者の思いが書にも

鈴木藏《書「花」》2009年 手前は、《志野大皿「波涛(はとう)」》1966年

鈴木藏さんが描く書も、志野の作品に通じる力強さが特徴です。中国の北魏などの書体を参考にしたといいます。また書体の様式は時代によって変化。それは、箱書(はこがき。作品を納める箱に作者が記したタイトルや署名、押印)の書にもあらわれています。たとえば同じ「志野」の文字でも年代によって変化があり、書が作品の制作年代を知る手掛かりになるというのです。ちなみに「志野」は1884年~2010年頃まで「志埜」という文字に変わっています。2010年以降は再び「志野」。なにげなく目にする箱書にも、発見する楽しみがあります。

箱書に見る「志野」の変還

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