【家具のレイアウトを動かすだけで変わる?!】
夫婦仲が良くなる、部屋づくりのヒント
部屋に求めていることに自分が最も気づいていない
前ページの部屋の位置関係では、夫婦の会話は生まれません。
妻は、ソファに座る夫の背中を見続けることになり、話しかけようとする気持ちも薄れていくでしょう。
そして、長くこの部屋で過ごすと「夫にないがしろにされている」と感じ、関係がこじれてしまいかねません。
高原さんいわく、「落ち着かない」「居心地が悪い」と感じる部屋の原因は、「部屋に自分にとって〝安らげる〟居場所がないから」。
しかし、多くの人は、その自覚がないと言います。
「自分が本当に得たい感情(この場合は安らぎ)がなにかわかっていないことが多いんです。だから、照明を変えたところで根本的な問題は解決しません」
変えたのはソファとダイニングテーブルの位置
リビング、ダイニングの移動がしやすくなり、夫婦が向き合って座ってダイニングで食事をするように。
リビングでもソファに夫婦が並んで座って過ごせるようになり、夫婦仲が改善。
この部屋は、ソファとダイニングテーブルを90度回転させただけで、リビングとダイニングの行き来がぐっとスムーズに。
ソファの向きに合わせてテレビの位置も変えました。
「すると、夫も食事のときは妻と向かい合ってダイニングに座るようなり、妻も夫と並んでソファに座ってくつろげるようになりました。今では、休日に夫婦でDVD鑑賞をするほど、仲が良くなったそうです」
この場合、「妻は間接照明に変えたかったわけではなく、部屋を安らげる空間にしたかっただけのことなんです」と高原さん。
「家具の配置を変えたことで、夫婦の行動パターンが変わりました。妻に居場所ができ、夫婦間の会話も増え、人生が大きく好転していったのです」
気分転換に家具の配置を変えたことはあっても、自分の幸福度にまで影響を与えていたとは考えていなかった人も多いのでは。
リフォームして間取りを変えるのは難しくても、ソファの向きを変えることは模様替え感覚で気軽にできます。
同居している家族の行動パターンを考えて、家具のレイアウトを見直してみませんか?
この記事の監修者
一級建築士、空間デザイン心理学協会代表理事高原美由紀
空間デザイン歴30 年超、累計1万件以上の指導実績を持つ。自らが導き出した「空間デザイン心理学R」を提唱。著書は『ちょっと変えれば人生が変わる!部屋づくりの法則』(青春出版社)
この記事を書いた人
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