【永作博美さんインタビュー】
ふとした気づきをしっかりと書き留める。
それが自分の「宝物」になる

不要なものをそぎ落として、また一から考えよう。

心身を整えるための習慣についても、与えられた情報だけでなく、自分自身が感じた気づきを大切に。

「心がけているのは、循環をよくすること。水を飲んで、しっかり体を動かして、巡りをよくしています。髪、歯、膝、腰……と体の気になる部分は人それぞれだし、挙げていくときりがないけど、私は筋肉を保つことが大事だと思っています。
それも、ジムに通って特別なトレーニングをするわけではなく、日々の生活で立ったり座ったりするなかで、しっかり腹筋を使う。今の自分が持っているものを活かすようにしています。
あとは、ときどき家で子どもたちと筋トレのカードゲームをしていて。カードに腕立て伏せ、腹筋、スクワット……とトレーニングの種類と回数が書いてあって、自分が引いたカードに書いてある筋トレをするんです。子どもと張り合うのは無謀かもしれないけど、負けられない！　と競争心が湧いて、ついムキになってやってしまいます（笑）」

年々、夏の暑さが厳しくなるだけに、夏バテ対策も気になるところですが、あれもこれもと欲張らず、ひたすら頭と体を休ませることも大事だと永作さん。

「去年は暑さに加えて移動が多かったせいで、体調を崩してしまって。そのときは、やるべきことをすべて取っ払って、何もせずにただ休んでいました。『体にいいことをしなきゃ』『規則正しい生活を送らなきゃ』と考えるのも、かえって自分を追い込んでしまう気がして。
この年齢の不調って、積み重なったものが原因だったりするので、時間をかけて本気で休まないとよくならないと思うんですよね。今はようやくその状態から回復して、新しいものを取り入れられるようになりました。不要なものをそぎ落として、また一から考えよう。そんな時期が来ているのかもしれません」

HIROMI NAGASAKU
1970年、茨城県生まれ。1994年、ドラマ『陽のあたる場所』で女優デビュー。2011年、映画『八日目の蟬』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。近年の出演作に映画『夫婦フーフー日記』『朝が来る』、配信ドラマ『モダンラブ・東京』、舞台『月とシネマ2023』など。2022年放送の連続テレビ小説『舞いあがれ！』ではヒロインの母親を演じた。朗読を務めた湊かなえさんの短編集『サファイア』がAmazonオーディブルで配信中。

ニット¥55,000、ワンピース¥52,800 ／ともにオーラリー、ストローハット¥23,100 ／ヤエカカンバスデザイン（ヤエカ）、ピアス¥31,900 ／テッドミューリング（ヤエカホームストア）、バングル¥27,500 ／ヤエカ（ヤエカアパートメントストア）、リング¥69,300 ／ヒロタカジュエリー（ヒロタカ表参道ヒルズ）

撮影／枦木功〔nomadica〕　スタイリング／石井あすか　ヘアメイク／重見幸江　文／工藤花衣

大人のおしゃれ手帖 2024年8月号より抜粋
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