【佐々木蔵之介さん】インタビュー「仕事に満点は付けられない。だからこそ次に繋がる」
若い人とも、なるべくイーブンに付き合いたい
歴史が題材ではありますが、あくまでも本作は「エンタメ」。構えず気楽に観に来て欲しいと話します。
「十字軍のエルサレム奪還の話ですから、作る側としても現在に繋がっているのを肌で感じます。ただ、難しい内容とは思わないでほしいし、歴史を勉強してくる必要もありません。タイトルに『くたばれ!』とあるのは、作家が『がんばれ!ベアーズ』が好きと話していて、僕も好きなので入れようということになって。これでちょっと柔らかくしているつもりなんです(笑)」
『大人のおしゃれ手帖』読者と同世代でもある佐々木さんですが、キャリアを重ね、ベテランと呼ばれる立場になっても、仕事に対する新鮮さを失わない秘訣はあるのでしょうか。
「僕の場合は、作品ごとに新しい人との出会いがあるので。やっぱり若い人の才能は面白いし、アドバイスを求められることも多いけど、こちらが『教えて』と頼ってもいいと思うんです。世代が違ってもなるべくイーブンで付き合えたらいいですよね」
俳優の仕事は「満点が取れない」ことも、モチベーションを保つ理由に。
「100点は取れないから、自分の仕事に満足はできない。ただ、年を重ねると自然と諦められるようになるんですよね。『ここがあかんかったな』というものがあっても諦めて、次の宿題にする。頑張りすぎると折れてしまうので、無理に全部やろうとしない。どうしたって体力も記憶力も落ちてできなくなってくる。でもそのぶん、経験も技術も積み重ねてきたので、別ルートで表現する。そうやって、折り合いをつけていくしかないと思っています」
PROFILE:
ささき・くらのすけ 1968年生まれ、京都府出身。1990年、大学在学中に劇団「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加し、看板俳優として全作品に出演。2000年、連続テレビ小説「オードリー」で注目を集め、以降、映像から舞台まで幅広く活躍する。近年の出演作にドラマ「マイホームヒーロー」「グレイトギフト」「Destiny」、映画『ゴジラ-1.0』など。現在、大河ドラマ「光る君へ」に出演中。
佐々木蔵之介ファンサイト「TRANSIT」 https://sasaki-kuranosuke.com
佐々木蔵之介さん主演舞台
PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』
物語の舞台はキリスト教に支配されていた中世ヨーロッパ。当時の最高権力者のローマ教皇から最大の罪である「破門」を三度言い渡されながら、たったひとりで時代の門を破り、次の時代をこじ開けた皇帝フェデリコの真実とは?
作:阿部修英 演出:東憲司
出演:佐々木蔵之介、上田竜也、那須凜、栗原英雄、田中穂先、石原由宇、六角精児 ほか
日程:2024年8月6日(火)〜9月1日(日)東京・PARCO劇場
9月7日(土)・8日(日)愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
9月11日(水)〜16日(月・祝)大阪・森ノ宮ピロティホール
9月21日(土)・22日(日)福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール
https://stage.parco.jp/program/federico
撮影/白井裕介 スタイリスト/勝見宜人(Koa Hole inc.) ヘアメイク/晋一朗 取材・文/工藤花衣
佐々木さん衣装:ジャケット¥46,200、シャツ¥30,800、パンツ¥36,300/すべてコンフェクト(コンフェクト 表参道店 03-6438-0717)
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