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2025年1月号

2024年12月6日(金)発売
特別価格:1420円(税込)
表紙の人:原田知世さん

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【吉田羊さんインタビュー】
「十二単、めちゃくちゃ重いですよ(笑)」
NHK大河ドラマ『光る君へ』に出演

大人のおしゃれ手帖編集部

【インタビュー】 1月から新ドラマに出演する吉田 羊さん 「今、この瞬間にできることを精いっぱい」

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自分はどういう自分でありたいのかに向き合った日々

また新しい旅が始まる―とくに予定があるわけでなくても、どこか気持ちが弾む新しい年の始まり。
プライベートではしばらく長い旅はしていないという吉田羊さんも、「今年こそはゆっくり、どこかに行きたいですね」とつぶやきます。

「旅に出るときは、下調べをちゃんとやるほうです。行きたい場所をピックアップして、ルートもきちんと調べて。以前、親友と旅をした際には、ツアーコンダクターみたいな分刻みのスケジュール表を渡して驚かれたこともありますよ。でも、『あそこに行っておけばよかったなぁ』という思いは、なるべく残したくないので……。行きたいのは、やっぱりパリ。ひとり旅も含めて、いろんな思い出のある街です。最後に行ったのが2018年で、あの頃とは自分の興味が少しずつ変化
してきている部分もあるはず。目に留まらなかったものも含めて、近々、見に行きたいなと願っています」

今、この瞬間にできることを精いっぱい。
その思いは、去る年の仕事でも存分に発揮されました。昨年のエポックメイキングな出来事といえば、アンティーク着物を楽しむアイデアをふんだんに盛り込んだスタイルブック『ヒツジヒツジ』の刊行。
着物から履物、小物までを自らスタイリングした全71点のコーディネートを物語を演じるように着こなし、写真に収めた渾身の一冊は、着物好きにも、また着物にはじめて触れる人にも新鮮な感動を持って受け止められています。

「着物って難しそう、大変なんだろうなという気持ちは、私自身も感じていたもの。でも、アンティーク着物に出合ってから『あ、着物って、もっと自由でいいんだ』と思えるようになりました。どなたにとっても、そんなふうに着物へのハードルを下げていただけるといいなと思ってスタートした企画。
写真の色の再現や文章の細部など、タイムリミットぎりぎりまで直しを入れて、最後は印刷会社に足を運んで『お願いします!』と……。お手数をおかけしましたが、最後まで諦めずに作りたいものを作り上げる作業をして形にできたことは、またひとつ自信になったかなと思いますね」

まさか自分が着物を着ることになるとは。

本を手に取った方から届いたそんな感想に「思いが届いたんだ!と、すごくうれしかったです」と顔をほころばせる羊さん。
編集、執筆を進めながら、どうして自分が着物に惹かれたのか、自分はどういう自分でありたいのかに向き合った日々は「自分を再発見する旅のようでした」とも振り返りました。

【インタビュー】 1月から新ドラマに出演する吉田 羊さん 「今、この瞬間にできることを精いっぱい」

せわしないのも、自分らしさ。
やりたいことをとことんやり遂げたら、それが自信になっていくんです

そして、あらたな発見の旅は、さらに続きます。1月7日より放送が始まる今年のNHK大河ドラマ『光る君へ』は、現在、快調に撮影中。

羊さんは、吉高由里子さん演じる紫式部(本作での役名は「まひろ」)が仕える宮中の実力者・藤原道長(柄本佑さん・演)の姉で円融天皇の女御である藤原詮子に扮し、令和に再現された優美な宮廷絵巻に加わります。

「帝にとって唯一の子の母となったのに、帝は早々に別の女性に心を移してしまうんです。彼女と帝との間の書簡が1通も残っていないことからも、もしかしたら孤独な人だったのかもしれません。だから、息子に愛情を注ぎ、弟の出世を後押しした。自分も認められたい、愛されたいという思いが原動力になっていたのかなと想像しながら演じています」

平安時代中期という、大河ドラマ史上もっとも古い時代の物語は、衣裳もセットもこれまで見たことのないものばかり。

「十二単、めちゃくちゃ重いですよ!(笑) 加えて、当時の女性たちは髪もとても長いので、気がつくと頭を後ろに持っていかれそうになったり。でも、この作品のために一から作られた衣裳は本当にきらびやかで、見どころのひとつになっていると思います。そして、3人がかりで衣裳を着せていただくたびに、撮影の合間に演者同士で前に足を投げ出してひと息ついたりするたびに、当時もひょっとしてこんなふうだったのかな?なんて感じたりして。
物語も、きょうだいや親、子への思いという、今の時代と変わらないものが描かれていますので、共感していただけるんじゃないでしょうか」

【インタビュー】 1月から新ドラマに出演する吉田 羊さん 「今、この瞬間にできることを精いっぱい」

忙しくてもしっかり食べてちゃんと寝て、あと、1日に笑いをひとつ

さらにもう1本、現代と過去を行き来する作品がスタートします。

同じく1月に放送が始まる宮藤官九郎さん執筆のTBS系金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』は、現代と昭和の人々がタイムスリップで巡り合い、社会通念や価値感のギャップに戸惑う奇想天外なコメディ。

吉田さんは令和の世に活躍するフェミニストの論客として、息子とともにスリップした父権主義が色濃い昭和の世の中へ放り込まれます。

「彼女も年齢的に昭和を経験している人ですから、まったく知らないわけではないんですよね。そして、今でこそ多様性、個人の自由が尊重されていますが、演じていると実は昭和の世のほうが自由だったんじゃないか?と感じられる場面も多々あったりして。その辺りの作りは本当にお見事ですし、台本が届くたびに『これ、放送できますかね?』と思うような風刺もたっぷり効いていて。笑いながら、今の時代にちょっとした窮屈さを感じている人に風穴を開けるような瞬間をお届けできればと思っています」

気がつけば、新しい年も仕事の予定が目白押し。
忙しい日々は続きそうですが、それも自分の旅。
そう割り切った清々しさが、向き合う表情からも伝わります。

「一昨年の活動25周年から引き続き……性格的にワーカホリックなんでしょうね。でも、素敵なお話はどうしても断れないし、新しいご縁を広げていきたいという思いがあるので。忙しくてもしっかり食べてちゃんと寝て、あと、1日に笑いをひとつ。それを心がけつつ、元気に全力投球します」

YOH YOSHIDA
1997 年に俳優活動を開始。2022 年には活動25周年の初ライブ『吉田羊Night Spectacles The Parallel 〜ウタウヒツジ』を開催した。最近の出演作に、テレビドラマ『侵入者たちの晩餐』、映画『クレイジークルーズ』、舞台『ザ・ウェルキン』など。エッセイ集に『ヒツジメシ』がある。『光る君へ』は1月7日よりNHK 総合で日曜夜8 時、『不適切にもほどがある!』は1月26日より金曜夜10 時に放送。

吉田さん着用:トップス¥140,800、パンツ¥129,800/ともにオユーナ(オーガスト)、インナー¥26,400/コグザビックスモーク(ジャーナル スタンダード ラックス 表参道店)、靴下片足¥1,320/ティーエスエス(ティーエスエス 代官山ストア)、ピアス¥94,600/ノグチ、サングラス¥29,700/ブラン(ライト)、スーツケース¥346,500/グローブ・トロッター(グローブ・トロッター銀座)、手に持っているポーチ¥4,400 /ミナ ペルホネン、床に置いてある服¥50,600/ヴェリテクール、他、スタイリスト私物


撮影/浅井佳代子 スタイリング/岡本純子 ヘアメイク/岡野瑞恵 文/大谷道子

大人のおしゃれ手帖 2024年2月・3月合併号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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