絵画が伝える異才の生き様とは? “画家”の伝記映画4選 ~芸術の秋に観たい映画②~
27歳でこの世を去った天才画家を盟友が映画化
『バスキア』
1980年代のニューヨーク。有名になることを夢見ていた若きストリート・アーティストのジャン=ミシェル・バスキアは、美術評論家ルネに注目されたことから、アンディ・ウォーホルをはじめとするアーティストにその才能を認められます。時代の寵児としてもてはやされたバスキアですが、彼の人気が上がるにつれ、古くからの友や恋人、ルネの心は離れていき……。
ゴッホへの言及から始まる本作。ゴッホは絵がまったく売れずに貧困のまま生涯を終えましたが、バスキアは絵が売れて人気者となった一方で彼の心も消費され、蝕まれていきます。バスキアはヘロインを常習し、それが原因で27歳にして他界したのです。
バスキアの生涯とその背景にある80年代のニューヨークのアートシーンを描き出したのは、バスキアの友人でありアーティストのジュリアン・シュナーベルで、本作が映画初監督作。バスキアの死から10年経たずに映画化され、バスキア役をジェフリー・ライト、アンディ・ウォーホル役をデヴィッド・ボウイが演じたことも当時大きな話題となりました。
『バスキア』
1996年製作
Blu-ray ¥4,180/DVD ¥3,080
発売元:ポニーキャニオン
販売元:ポニーキャニオン
構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。