【50代のこよみ養生 Vol.2】乾燥・角質ゴワゴワ・色素沈着・・・木枯らしから肌を守る「冬のスキンケア薬膳」
冬のスキンケア薬膳① 体を温める「陽気」を補う食材
体の外側からのスキンケアは保湿が最も重要ですが、内側からのスキンケアでは“体を温めること”を最優先しましょう。冬に肌が乾燥するのは冷えによって血行が悪くなり、皮膚に水分や栄養が行き届きにくくなるため。だからなによりもまずは、血行がよくなるように体を温めるケアが大切なのです。
東洋医学では、体を温める体内の熱エネルギーを「陽気」と呼びます。まずはこの陽気を補う食材をよくとりましょう。
陽気を補う食材で最初におすすめしたいのがえび。体を温める性質があるほか、皮膚のデトックスにも用いられ、はれもの、口内炎などが見られる場合にも適した食材です。干しエビを活用して味噌汁やスープの具材、ふりかけなどのごはんの具材などにすると、毎日おいしくいただくことができます。
くるみも陽気を補う食材です。冷えをとる性質に優れているほか、皮膚に潤いを補う性質や血行不良を改善する性質もあるので、冬のスキンケアにぴったり。刻んだくるみを野菜のあえものなどに加えたり、炒めものに具材として加えたりすると、手軽にとり入れられるでしょう。
シナモンは体を温める性質が強い食材で、冷えによる下痢・腹痛・腰痛などが気になる人には特におすすめ。同じく体を温める性質がある紅茶にシナモンスティックやシナモンパウダーを加えたシナモンティーや、トーストにシナモンパウダーを振りかけたシナモントースト、炒めものにシナモンパウダーを加えたシナモンソテーなど、ほかにもアイデア次第でアレンジが広がりそうですね。シナモンティーやシナモントーストに甘みを加えるときは、白砂糖ではなく黒糖かはちみつを使うと体をよく温めることができます。
なお、体を温めるためには体を冷やす食材を避けることもポイント。冷たい食べものや飲みもの、生ものは、体を冷やすので極力控えましょう。意外と盲点なのは生野菜。ヘルシーなイメージがあるかもしれませんが、体を冷やしてしまうため、冬はできるだけ加熱した野菜をとることがおすすめです。
この記事を書いた人
国際中医師・国際薬膳師・東洋医学ライターTSUBO
健康雑誌編集部員をへて独立し、以後、健康や美容に関する雑誌・書籍・WEBの企画・編集・執筆を数多く手掛ける。現在は主に東洋医学による予防医学や、東洋医学から見た自然と人体のつながりについて執筆活動中。
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