香りのないごま油⁉ 「太白ごま油」が使える!
ごま油といえば、香ばしい風味とコクのある味わいで、中華料理はもちろん、家庭料理でも取り入れられています。色が茶色なのは、ごまを焙煎して搾っているから。一方、最近注目されているのが「太白ごま油」。色は透明で、香りもないごま油で、汎用性と味わい、健康面から人気が高まっています。その特徴と活用法をご紹介します。
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香りのないごま油⁉ 「太白ごま油」が使える!
酸化しにくく健康にもいい「ごま油」
まず、ごま油の基礎知識をご紹介。ごまの成分は脂質が半分を占め、オレイン酸が約4割。オレイン酸は酸化しにくい脂肪酸です。ごまの中の約1%、微量に含まれるゴマリグナンという物質がごま油の抗酸化パワーの源。そんなごまから作られるごま油は、油脂全体のなかでも酸化しにくく、特に高温加熱に強いのが特徴です。揚げものは油っぽくなくサクサクに、スイーツは冷めてもふわふわ、しっとり感が持続します。
また、ここ数十年で研究がすすみ、ごまの健康効果が科学的に証明されるようになったのも特筆すべき点。ごま油は、リノール酸、オレイン酸でそれぞれ4割を占めていますが、オレイン酸は悪玉コレステロール(LDL)を増やさず、善玉コレステロール(HDL)を減らさないはたらきがあることがわかっています。
そして、リノール酸は体内で作ることができない必須脂肪酸。近年、オレイン酸とあわせて摂取すると効果が高まるという見解が有力になっているそう。
さらに、ゴマリグナンは、ごまに含まれるリグナン類の総称で、セサミン、セサモリン、セサミノールなどがあり、これらは強い抗酸化作用を示すことがわかっていますが、なんと、ごま油として搾り出されて体内に入ることで、その作用を発揮するのだとか。コレステロールの低下作用、肝機能増強、脂質代謝改善、ビタミンE増強などの機能性もあり、まさに現代人の健康をサポートしてくれる成分が豊富に含まれているのです。