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ソ・イングク主演、12回の転生を描いた衝撃的な感動作
『もうすぐ死にます』
こちらは2023年末から2024年1月にかけて配信された韓国ドラマで、ソ・イングクをはじめ韓国の主演級キャストが大勢出演していることも話題になりましたが、なにより巧みなストーリー展開とキャストの熱演、強いメッセージに引き込まれる作品です。
有名大学を卒業するも就活がうまくいかず、就職浪人7年目のチェ・イジェ(ソ・イングク)は、母(キム・ミギョン)や恋人のジス(コ・ユンジョン)が支えてくれてはいたものの、人生に絶望して自ら命を絶ってしまいます。すると、彼の前に“死”(パク・ソダム)と名乗る女性が現れ、「罪を犯したから罰を与える」と言います。その罰とは、「私(死)が会いに行く前に、私に会いに来た罪」であり、「もうすぐ死ぬ運命にある12人に転生させる」というもの。さらに、ある人生で死を免れることができた場合は、地獄行きを回避して、その人生を生き抜くこともできるといいます。「ゲームみたいだ」とつぶやくイジェは、転生を開始します。
一人目は大企業の次男で、常に兄と競う人生を送っていました。しかし、飛行機事故であっさりと終了。二人目の転生はエクストリーム・スポーツ好きの男性で、命懸けの危険な挑戦に挑みますが……。そんなふうに、次々と転生を繰り返すなか、イジェは死の苦しみを何回も味わい、イジェの人生では気付けなかったことを学んでいきます。
モデルのゴンウ(イ・ドヒョン)に転生したときには、イジェの人生で恋人だったジス(コ・ユンジョン)と出会います。現在のジスの状況を知り、涙を流すゴンウ(イジェの記憶もある)。二人は語り合い、心を通わせはじめますが、ゴンウは「もうすぐ死ぬ」運命。イジェは次第に「死にたくない」と願うようになります。
イジェの転生を描くと同時に、ある悪人によるサスペンスも平行して描かれていて、しだいにこの二つが密接にかかわっていくという構成が見事。かなりグロテスクなシーンもありますが、涙あり、恐怖あり、ユーモアあり、感動あり、とサービス満点なところも韓ドラの魅力といえます。
イジェにも視聴者にもさまざまな感情を体験させたうえで、最後は人を深く愛する気持ちや命の大切さといった真っ直ぐなメッセージを伝えるところが筆者は特に気に入っています。
『もうすぐ死にます』
2023年製作
Prime Videoで独占配信中
© 2023 TVING
作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CP7NLK43/
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構成・文
ライター中山恵子
ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。
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