【毎熊克哉さんインタビュー】 「いろいろな人の記憶を旅するような映画です」
ふらりと街に現れた全身黒づくめの男、蝶野。アクティングコーチである彼は廃工場を借り受け、「初級演技レッスン」を開講する。そこに子役俳優の野島一晟、一晟の担任教師の平沢千歌子ら、心に哀しみを抱えた人間がやってくる。蝶野の指導のもとで即興演技をすると、奇妙な体験へ導かれて……。串田壮史監督による映画『初級演技レッスン』で、毎熊克哉さんが主演を務めました。大河ドラマ『光る君へ』で注目度がさらに上昇した毎熊さんが、謎めいた男・蝶野を演じています。役作りのこと、今、演技について思うこと。毎熊さんに聞きました。
役として感じることだけに集中した日々
長髪を後ろに束ね、トランクひとつ抱えて街にやってきた蝶野。何を考えてこの街に来て、どんな仕事をしているのか? その外見からは想像がつきません。
「ひとつのファンタジーとしての世界観は、台本からもうぷんぷん匂うようでした。蝶野も、一読して‟なるほど”と思えるようなキャラクターではなくて。街でごく普通に生きる人としてのリアル、ではないところでキャラクターを作る必要がありました。串田監督の他の作品もそうなのですが、映像で感じさせる、想像させるような、映画らしい映画になるだろうと思いました。だから、台本を読んですぐには理解できないこと自体、そうですよね、という感じで。この脚本で何を伝えるのか? 撮影期間は考え続けました」
まずは蝶野の外見、黒づくめの衣装が、役を演じる上でのとっかかりになりそうに思えます。
「衣装合わせでは、黒いコートも何パターンか用意されていました。髪形は、ヘアメイクさんの提案で長髪を後ろで結わえて。その風貌に似合う歩き方、コートさばきも意識しましたね。謎ではあるけれど、怖いわけではない。どこか愛着を持てるキャラクターになったらいいなと。ただ序盤からどんなキャラクターかわかってしまってはいけないので、役としての肝になるものを持ちつつ、如何に隠すかという感じで。この作品は、現実と幾重にも重なる夢とが並列で描かれ、一瞬どこの次元かがわからなくなる。映画『インセプション』のような感覚かもしれません。何がどうなっているかはわからないけど、いろいろな人の記憶を旅するようで、どこに連れていかれるのだろう?というワクワク感がありましたね」
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